第36話 アイリーの想い
───買い物したその日の夜、ゼファーとクロエが寝たのを確認したボク、アイリーは部屋を出てクロエとお揃いにした洋服がある部屋に向かいじーっと眺めたあと、床に顔を突っ伏した。
………ほんとに、クロエたちに会えてよかった。
心の奥から感じる感情は今まで味わったことがない感情ばかりで、クロエたちと過ごす日々に胸がきゅぅ─と締め付けられてしまう。ボクは自分の胸に手を当て、今までのことを思い出す
★★★★★★
ボクは猫人族としてこの世に生まれた。
だけど、ボクは双子の兄。リリックと共にこの世に生を受け、物心ついた時からリリックとボクで比べられ育ってきたけど、周りの友達がいたから楽しく過ごせた────。
そんなある日、猫人族での伝統的な儀式。
精霊王ティエンシー様からのご加護を授かる儀式が12になると猫人族は受けなきゃならいためボクは嫌々ご加護を授かる場所へとリリックと共に向かった。
────そしてボクとリリックの番になった。
大きな光り輝く大樹に手をあてるボクとリリック……その時──!!リリックの周りに虹色の細やかな光のつぶが舞い、リリックのなかへと溶け込んでいった。
ボクは唖然としてしまう、
だって……ボクは光もなにもなかったから──。
その光景を見ていた両親はリリックの元にだけ向かい、抱きしめたあと。ボクの方をギロリと睨んで言った。
「……ティエンシー様からのご加護がないとわかったお前は必要ないっ!!」
───そう、両親がボクに怒鳴った時。ボクはもう家族じゃないとどこかで思い、今まで楽しかった日々が一瞬のように思い出せなくなった
それから、ボクは人目につかないボロ小屋に入れられご飯も洋服も最低限しかなく、たまに来るリリックは足を鎖で繋がれたボクに酷い言葉で殴ったりしてきた。
だけど、誰もいなくなった時なぜか傷が勝手に癒えたり、ボロいはずなのに周りに星が見えたり……誰かが喋りかけてくれていた。
そんな苦痛だった日々が少しだけ楽しく感じてたのに、気づけば喋りかけてくれてた誰かはいなく傷も癒えなくなってしまっていた───。
そこから月日が経つにつれご飯や洋服も無くなり、空腹と痛みで死にそうな日々が続いた時。クロエたちがボクを助けてくれた
それが、ボクには神様のように思えて気づけば今まで隠してきた感情も想いもクロエたちには全部さらけ出していた。過去は酷く辛かったけど、クロエたちに会えたことでボクはボクらしくいられるようになって本当に嬉しい。
「……クロエとゼファーはボクの家族、だからクロエとゼファーに何かあったらボクが助ける」
そんなふうに想い、目の前にあるクロエとお揃いの洋服をそっとなでたあと。ゼファーとクロエがいる部屋に向かい、クロエの隣で眠りについた。
★★★★★★
────夜が静まりかえる深夜の古びた館にローブを着た2人が目の前にいる人物に跪き事の詳細を全て伝えていた。
「……へぇ、そんな子本当にいたんだ」
頬杖をついていた手を離し、前のめりになったその人物は淡々と呟いて言う声色にどこか期待と驚きに満ち、何かを考えたあとローブを纏わせた2人に笑顔で告げた。
「───、───。時が来たら我の元に連れてきて、わかった?」
その人物の笑顔は、見る人を怖がらせるような雰囲気を醸し出していた。その雰囲気に察した2人は少しの震えを感じながらも了承し、その場を後にした。
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