第28話 リヴィアの苦労と癒し
夜が更け、あたりが寝静まった頃のことだった。私、リヴィア・ゼフィールは執務の仕事を終え伸びをしていた時。側近のファリオンがスッ─と手紙を私に差し出してきた。
「───こちら、アル様からリヴィア様宛のお手紙です」
「返答が来たんだね、ファリオンありがとう」
ファリオンはコクリと頷き、変わらぬ表情のまま手紙を渡し、そっと私の傍についた。
私は手紙専用のカッターナイフで閉じ目を切り、中を開け見ると大方予想通りの内容だった。
リヴィアへ。
手紙の返答だが、俺とカラムはクロエが冒険者をしてることは知らない。なんならリヴィアの手紙で知ったからな?……それと、来週中にそちらにカラムとクロエの義弟シルを連れて向かうからクロエを呼び出しといてくれ。建前上、こちらスチュワード王国とゼフィール王国の同盟法案の改正ということにしといたからよろしくな!久しぶりの再会、楽しみにしてるぞ
アル・スチュワードより。
……やっぱりか。アルのことだからそう来るとは思ってはいたが、まさかのクロエ嬢が冒険者をしてる理由をアルですら知らないのは驚きだった。
「ファリオン。来週中にアルとカラム嬢、そしてクロエ嬢の弟君がゼフィールにやってくると手紙で知らされたから、部屋の手配などお願いしてもいいかな?」
隣にいるファリオンを見上げる形で言うとコクリと頷き、私の執務室から出ていった。
「……ギルド長からの報告もあるなか、アルたちがゼフィールに来るのは危険すぎる。でも、アルやカラム嬢のことだから大丈夫だと思うけど念の為伝令魔法で伝えとこう」
私は伝令魔法の魔道具にアル宛に言葉を残し、ぽっ─と灯りがともったのを確認しこれで明日にはアルに伝わるのに安堵していた時だった────。
コンコン─と扉がノックされ、そっと扉が開くと弟のラヴィアが不安げな顔で私を見ていた。しかも、従者も誰も連れずにいることに私は驚きで固まってしまった。そんなのを気にせずラヴィアは話し出す。
「突然の訪問ごめんなさい、僕。クロエさんともっとお話したくて、でもどうすればいいのかわかんなくて……兄上ならと思って来たのですが、ダメでしたでしょうか…?」
不安そうな瞳で言うラヴィアに思わず頬が緩んでしまい、私は席を立ちラヴィアの元へと向かいそっと震える手を握った。
「迷惑なんて思わないよ。ラヴィが頼ってくれて私は嬉しいから、なら明日クロエ嬢と会えるか相談してみることにするよ。だからラヴィはそれまで勉強や鍛錬などできるかい?」
「…はい!!」
そう、目をキラキラさせながら言うラヴィに僕は微笑ましくなってしまった。……あの、人身売買の直後。人と話すのも怖がってしまってたラヴィがクロエ嬢にとても懐いて兄としては微笑ましく思い、頬が緩む。
私はラヴィアの頭を撫でながらラヴィアに優しく伝える。
「えらいね、もう遅いから部屋まで送るね」
「ありがとう…ございます……!!」
私がラヴィアに手を差し伸べるとラヴィアはそう言って私の手を握り返し、満面な笑みになり、その後私は執務室を後にしラヴィアの自室へと向かった
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