第23話 ゼファーの過去
俺、ゼファーがまだ十歳の頃の話だ。
外へと狩りに行った帰り、町が騒がしくなっていたところ、俺は慌てて森から抜け、町へ向かうと……そこは、火の海だった。
高く…紅く、燃え上がる炎が…俺の住んでいる町をたちなみ覆い尽くした。
あまりの恐怖に立ちすくんでしまった時、妹のセラの存在を思い出した俺は、慌てて辺りを見渡すと血だらけの死体がゴロゴロの転がり、血の匂いが漂っていた。そして、その中には……妹のセラが倒れていた。
「セラっ!?!!」
血だらけになってしまってる黒い髪に白い服には魔物に斬られた跡があり、その跡からは血が溢れ出していた。俺は血など気にせず、涙を流しながらセラを抱きかかえた。
「セラ!っ、生きて…、お願い……!!!」
その時───、セラがうっすら藍色の瞳開け俺を見たあと最期に言った。
「──兄さん、だけでも……生きて…、」
セラが俺にそう笑って言ったあと、ゆっくりと目を閉じ二度と帰らぬ人になってしまったのを今でも鮮明に覚えてる。……その現実を当時の自分は受け入れられないでいた。
「セラっ、!お願い……目を覚ましてよっ!!」
ぎゅっ─とセラを抱き抱えるも、体温はなくなるばかりで、もうセラはこの世にいない存在だとわかった俺は涙が溢れて止まらなかった。
「っ、うわぁぁああんーー!!!!」
その瞬間───、身体の内側からなにかが溢れ出るのを感じた時に、もう俺は意識はもうろうとするばかりでその場で倒れてしまった。
────そう、俺は無詠唱で魔力暴走を起こしたのだ。
けど、魔力暴走のおかげで町の炎は消えさったらしいが……俺はそのあと、生きる意味すら見つけられなかった。幼馴染のシオンやリヒトが心配してくれるも、笑って誤魔化す日々を過ごしていた。そして俺が十四になった時だった。
ドタバタとする廊下からバンッ─!と扉を開いたと思いきやシオンが行き良いよく俺の目の前にきて口を開いた。
「ゼファー、いい報告がある!!」
机をバンッ!と叩きながら前のめりで言うシオンに俺は無表情で顔を向けると、シオンは目をキラキラさせながら爆弾を落としてきた。
「ゼファーの冒険者登録、無詠唱魔法が使えるということがきっかけで、特例として冒険者になることが決まったんだ!!」
「はぁ?んなわけっ……?!」
突拍子もないことを言うシオンに俺は動揺を隠せずいると、ズいっと一枚の紙を俺の顔の前に差し出しながらシオンは渡してきた。中身を確認すると、正式な判子も押されており本当に冒険者が出来るのだと実感が湧いた。
「言っただろ?私は何がなんでもゼファーを冒険者にするって!!…それに。セラの願いでもあっただろ」
そう伏し目がちな瞳で言うシオンは、俺よりも悔しそうな瞳で呟いてた。
『兄さん。わたしね、十五歳になったら兄さんと一緒に冒険者をするんだ!!兄さんとならどこへでも行けそうな気がするの。なんでか分かる?』
『……わかんねぇよ笑』
『正解わね〜、人を助けることが好きなわたしと兄さんなら色んな人を笑顔にできると思うんだ!それに、兄さんならぜーったいわたしより強くなれるの知ってるんだからね?』
───そう、明るく。屈託のない笑顔で言ってたセラを思い出し、気づけば涙が頬をつたいこぼれ落ちた。
……そっか、そうだよな。俺が生きなきゃ誰がセラとの約束守るんだって話だよな…笑
唇をかみしめて、声を押し殺しながら泣く俺にシオンは背を撫でながら何も言わないでいた。
★★★★★★
朝焼けの光が窓から差し込むので目が覚めた。
ぼーっと天井を見つめながら俺は思った。
………クロエには、話さなきゃ行けねぇよな。
そんなふうに思いながら、布団にくるまった俺はどうしようも無い感情を胸に抱えながらそのまま俺は目を閉じる。
……お願いだから、この感情を誰か受け止めくれ
朝はまだ明けたばかりで今日は休み、俺はもう少し寝たくその後、ゆっくりと眠りの世界へと落ちていった。
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