逸れ人達
「、、、ねぇ、」
「なんですか?」
「さっき死んじゃった人はどうなるの?」
「さあ、知らない間に消えてるんですよ」
「ほえー、そうなの?」
うーん、じゃあここにはお墓?ってものがないのかな?
「あ、紅目くんもう一つ聞きたいんだけど、、、」
「?なんですか?」
「さっきの化け物って何?なんで人を殺すの?」
「ああ、あれはァ、、えーと、、正式名称は忘れたけど僕らは六喰って呼んでます」
ムクロ、と紅目くんは空に書いた、へー、
「何で殺すのかは知りませんよ、興味すら湧きません、」
「へぇー、、、あ、これ聞いとかないと、」
「はい?何でしょうか、」
ずっと忘れていたことを思い出した
「ここはどこなの?すごい雨降ってるけど、こんなとこあるなんて聞いたことも本で読んだこともない」
「ここは、、、あーサイト1です、って言ってもわかんないでしょうけど」
「さいと、、、わん?なんだそれ」
そりゃあそうだよなと言う顔をした紅目くんが答える
「簡単に言うと大きい街みたいなもんです、因みにあと2つあります」
「ほへぇー、、、」
本で読んだことがない、、、本当に知らない場所だぁ、、、
「僕からも聞きたいんですけど、、、良いですか?」
「?良いよ〜!何でも聞いて!」
「終くんが居た場所は、、、どんなところでしたか?」
あ、言いたくないなら言わないでいいですよ、と紅目くんは付け足す
、、正直言って特に思い入れもトラウマもないし言っていいかぁ
「うーん、どんなところかぁ、、強いて言うなら、、、冷たい場所?」
「冷たい、、、場所?」
「物理的にじゃなくて精神的に、俺のことを人じゃなくモノとしてみてるようなところ、親だってそう」
紅目くんは黙った
「、、、えっと、聞きたくなかったよね、ごめんね、こう言うふうに話すの初めてで、、こんどからきをつk
「いいえ、今回は流石に僕が悪かったです、すみません」
(いくら何でもこれはひどいですね、自己肯定感が低い、)
紅目くんがこちらを見る
「さて、早く行きましょう、終くんが風を引いてしまいます」
「?俺人じゃないからそんなやわじゃないよ?」
「くっそこいつやばい施設の出だまじでどうにかしねーと壊れる」
????????
「紅目くんどうしたの?俺壊れないよ?」
「お前の言ってるような壊れるじゃない!」
紅目くんが大きい声を出す
「ひうっ、、、ごっ、ごめんなさい!許して!」
「!すみません取り乱しました、大きな声を出してごめんなさい、大丈夫ですから、落ち着いて」
「う”、、、う”ー、、うう、、」
「落ち着いてください、大丈夫です、ここはあなたの元いた場所じゃない」
紅目くんが俺の背中を擦りながら言う
「う、うう、ご、ごめん、もう大丈夫、行こう、、、」
ふらふら体を揺らしながら起き上がる、ようやく立ち上がった、その時
ぐらり
「、、、あ?」
「やべっ終!」
最後に見えたのは焦った表情の紅目くんの顔だった
(そういえばまともに人の顔見たのも久しぶりだな〜)
なんて呑気に考えながら俺は意識を落とした
「、、、ああ、何やってんだ僕、はぁ、とりあえず家に運びますか、」