悲恋を書きたいのに、王道パターンから抜け出せない作者の話
書きたい話があって、書き始めたのに、途中で起こる悲恋のエピソードが浮かばなくて、中断している。ちなみに、まだ一切公開はしていない。
書きたい物語の肝になる部分なのに、大人になってしまった私には、「そのくらいで、諦めるか?」「そこまで絶望するか?」と思えて、どのパターンもしっくり来なくて、話が進まない。
若い二人の悲恋の物語なんて、ロミオとジュリエットの頃からわりと決まったパターンがあって、だいたいが冷静な大人になって考えると、「そこまで思い詰めることかよ…」と思ってしまう。
王道のパターン①は、周りの大人に反対される、それも親同士がいがみ合ってるとか、代々ライバルだから、とか、先祖の呪いとか身分差。時々あるのは、生き別れの兄妹だから、血縁的にダメ、とか。兄妹の話以外は、結婚できる歳になったら、関係ねぇわ!
パターン②。片方が何らかの理由で遠くに行ってしまう。多いのは、男が戦争に駆り出される、捕まる。女が家の借金とかで売り飛ばされる。または、持参金目当てに、主人公以外の男の元へ嫁に出される。今時そんな奴おらん! 犯罪に手を染めて捕まる奴は居るかもしれんけど、好きなら出所待ったれや。
②の亜種というか、片方が病気や事故で死ぬのも、遠くに行ってしまうに入るか。
たた、今回書きたい話は、別れた後に片方が死んでしまうので、この手は使えない。
パターン③。周囲のやっかみから、お互いに相手についての嘘や噂を吹き込まれて、信じあえなくなって破局。何年も過ぎてから、本当の事を知るけど、元には戻れない。片方が死んでるとか、別の人と結婚してるとか、戻れない理由が違うけど、わりと有りがち。リアルでも、たまに聞く話。
パターン④。身分の違い、住む世界の違いで、どちらかがムリをして合わせられなくなって、とか、病んでしまってそれぞれの世界に戻るパターン。悲恋って言うよりは、リアルなら続けてたらマジヤバいから、破局して良かったね、って思ってしまう。
①も②も、今の世の中、現実の恋愛ではほぼありえないから却下で、④は、書いた通り、私的には破局やむ無しなので、あり得ないから。
王道でいけば、③だし、片方結局死んでる話になるからそうなんだけど、しっくりこなくて、もっとなんか悲恋の理由は無いのか!と一人頭を掻いている作者、なのでした。