第95話
30分はあっという間だった。それぞれ気になるところだけを少し見て終了した。
「青空、送るよ」
「あ、うん、ありがとう、湊」
「行ってらっしゃい、お兄ちゃん、お姉ちゃん」
柳瀬家の玄関前のいつもの所に移動する二人。ここは丁度壁沿いで、家の前の通りからは死角になっている。そもそも、この辺りはメインの通りから一本外れているため、夜遅くなると通る人もほとんどいないが。
「青空、いい匂いがする」青空を抱きしめながら、湊が耳元で囁く。
「そうかな?シャンプーの匂いかもよ?」
「青空の匂いとまざって、いい匂いになっているよ」
「そっか、ありがとう」
「青空」青空のあごを持って、顔を上に向けさせる。
「ん、湊」くちびるが重なる。
「青空・・」青空の腰を持って引き寄せていく。
「湊、大好き」青空も積極的に湊の体に自分の体を寄せていく。
「青空の体、ほんとうにきれいだよ、すごく、ね」
「やだ、恥ずかしいよ、湊」
「体がいやらしいというか、太ってはいないんだけど、すごくえっちなラインだなって、いつも思ってて」
「そうなの?いつもそんなこと思っているから私をみているのね?」
「あ、体じゃなくて、顔を見ている時は、美少女だなって思っているだけだよ」
「そっか、ありがと、湊」
青空の首筋を舐めながら、体を触り始める。
青空も、湊のされるままに体を許す。
そのまま、20分二人はお互いを確かめ合った。
「ねえ、もうそろそろ帰らなきゃ」
「ああ、そうだな、もういい時間か」
最後にキスをして二人は別れる。
「じゃあ、また明日ね、湊」
「ああ、また明日、青空」
部屋に戻ると華怜が待っていた。パジャマ姿の華怜も可愛かった。
「寝ていればいいのに」
「ううん、待っていたかったから」
「そうか・・・」




