表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2pair=4pair?  作者: 神名 信
75/132

第75話

 「おかえり、お兄ちゃん」

 「ああ、ただいま」

 「キスはおいしかった?」

 「美味しいというのか?」

 「言うよー!」

 「まあ、美味しかったかな」

 「ね、ベッド入ってよー」

 「あ、うん、今日はちょっと寝たからな、華怜かれんは眠い?」そう言いながら華怜の横にもぐりこむ。

 「んー、少しだけ眠いかな?」

 「俺は微妙だなー、寝ろと言われれば眠れるような」

 「お兄ちゃん」そう言って湊の胸元に顔を押し付ける。

 「なんだ?華怜甘えん坊だな」

 「いい匂いする、お兄ちゃんとお姉ちゃんの匂いが混ざっている感じ」

 「そっか」

 「うん、ねえ、キスして」

 「あ、ああ」すぐ目の前にある華怜のくちびるに優しくキスをする。

 「なんか眠くなってくるんだよね、お兄ちゃんにキスされると」

 「寝るか?」

 「ね、いい子いい子して」

 「ああ、分かった」華怜の髪の毛をなでてやる。

 「眠くなってきたよ、お兄ちゃん、おやすみなさい」

 「ああ、おやすみ」

 華怜は湊に顔をうずめながら眠ってしまった。湊はどうも寝付けない。

 スマホをいじろうにも、華怜がくっついてきて体勢的に無理だった。

 しょうがないから、華怜の髪の毛をなでてやる。

 多分、3人が望む世界がここにあって、柳瀬家も冨永家も今の3人を認めていてくれて。今はどうしようもないくらい幸せで、将来のことは分からないけれど、生まれてからずっと、こんな幸せが続いている。

 みなとはたまに不安になる。青空そらと華怜と自分世間から見たらどうなんだろうか?やっぱり異常なのか?それでも、なにか悪いことをしているわけではない。

 高校を卒業して、それぞれ大学に進学してもこうなのだろうか?自分と青空だっていつまでも付き合っていられるのか、華怜は美少女だし、今でも告白されることは多い。大学に行けばもっと多くなるだろう。

 それでも、今はこれでいいのか、そう思って目の前にいる華怜に視線を戻す。幸せそうに眠っている。ほほをぷにぷに指でつついてみる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ