第74話
久しぶりにのんびりとした時間が過ぎていく。
青空と華怜はほんとうの姉妹のようだ。
湊は、タブレットをいじる。イヤホンをして動画を観ていると、イヤホン一つ貸してと華怜が隣に座る。
二人でボーっと画面を見つめる。青空がなに観ているの?と聞いてくるが、まあ、なんとなく探したやつとだけ答える。
「お手入れ、終わったあ」
「お疲れ、青空」
「お姉ちゃん、きれいきれいになったねー」
「ちょっと二人はいつまで観ているの?」
「あ、もう11時半か」
「そうだね、お兄ちゃん」
「んーもうゲームするにも時間がないよなあ」
「そうだねえ、湊」
「火曜日の予定でも決めるか?」
「火曜日はサンシャインシティ行けばいいよ、行けばあとは大丈夫」
「まあ、そっか」
「キリもいいし、そろそろ帰るよ、私」
「あ、うん、送っていくよ」
「ありがとう、湊」
「行ってらっしゃい、お兄ちゃん、お姉ちゃん」
柳瀬家の玄関前に移動する二人。
「青空」
「ん、湊」キスが止まらない。
「青空のこと好きだから」
「うん、知っているよ」
湊の両手が青空の体の隅々まで触っていく。
青空も全身でその指の動きを敏感に感じ取る。
「湊、もっとめちゃくちゃにしていいよ」耳元で囁いた。
「あ、うん」青空の体を触る両手に少し力をこめて荒々しく触っていく。
「あ、湊」
「青空」
「ねえ、そろそろ帰らないとだよ」
「ああ、そっか、また、すぐに明日だから」
「うん、だね」最後にキスをして別れる。




