第72話
部屋の電気を点ける、今まで寝ていた目にはまぶしい。
「今何時?」
「4時半だ」
「んー」華怜は猫のように伸びをする。
「おはよう、お兄ちゃん、お姉ちゃん」
「ああ、おはよう」
「おはよう、華怜」
「とりあえず、8時くらいまで勉強するか」
「あ、うん、了解だよ、お兄ちゃん」
「やろっか、湊」
「俺が冷たい物取ってくるよ、二人ともアイスコーヒーでいいか?」
『うん』はもっていた。
キッチンへ向かい冷蔵庫からアイスコーヒーを取り出し、グラスに入れる。ミルクとガムシロップも3人分お盆に載せる。階段を上り。部屋に入る。
二人から、ありがとう、と感謝され、コーヒーを飲みながら勉強が始まる。
華怜はいつも通りベッドの上で勉強しているが、短いスカートから下着が見えそうで、湊はついチラチラと見てしまう。
目の前にいる青空に注意されるかと思ったが、特に何も言わずに勉強に集中しているようだ。
湊は、今までまとめてきたカードに追加して、さらに何枚かカードを作っていく。高校に入ってからずっとこの勉強法だった。大学受験用に作ったカードもかなりの枚数になっている。
火曜日の試験範囲のカードは30枚くらいになっていた。今日作るカードを含めても35枚くらいで足りそうだ。
表裏にびっしりと書かれており、ペンも4種類くらい使って色分けしている。
7時くらいには作り終わった。残りの1時間は何回も見直して記憶を定着させる。
少し、暗くなったかなと思うともう8時を回っていた。
「時間だな、区切りいいかな?」
「あ、私は大丈夫だよ、お兄ちゃん」
「私も、いいかな」
「それじゃ、俺はシャワー浴びてくる、二人はのんびりしておいて」
「はーい、行ってらっしゃい、お兄ちゃん」
湊は下へ降りていき、お風呂へ。シャワーを浴びて20分くらいで出てくる。
部屋に戻ると、二人ともスマホをいじっていた。
華怜がお兄ちゃんいい匂いすると行ってまとわりついてくる。