第71話
「私もちょっと寝ちゃおうかな」
「あ、うんそうしようか、頑張ったもんな、今週は」
「うん」湊の肩に寄りかかって青空も目をつぶる。
湊も後ろの壁に寄りかかって少しボーっとする。眠くなってきた。
「ねえ、湊」
「ん?なんだ」
「私、今幸せだよ」
「ああ、ほんとだな、俺もだ」
「華怜のことも本当に好きなんだ、私」
「ああ、そうか」
「うん、だから、なんかずっと、こんな風にいられたらなって」
「そうだな、ずっとか」
「湊に出会えたこと感謝しているんだ、なんか、こういうことこそ神様が導いてくれたのかなって」
「ああ、そうだな、感謝しないといけないかもな」青空の短い髪をなでてあげる。
「髪の毛なでてもらうの好き、大切にされている感じがする」
「ああ、大切にしているつもりだぞ」
「湊は大切にしてくれているよ、本当に、さ」
「そっか、うん」
「ねえ、キスして」そう言って湊の顔の方に自分の顔を向ける。
「ああ」青空に優しくキスをする。
「ありがとう、ほんとに眠くなるかも、華怜と同じね」
「そうなのかな」
「うん、眠いよ、おやすみ」
「ああ、おやすみ」
目が覚めたのは湊が一番早かった。時計を見ると4時半を回ったところだ。
まずは、青空を起こす。
「そろそろ、起きないと、青空」
「あ、うん、だいぶ寝ちゃったかな」
「華怜、そろそろ起きろ」
「ん、眠いよ」
「勉強するぞ」
「んー、眠い」
「華怜」
「はーい、起きるよお」




