第7話
湊は青空の方に向き直った。
「華怜がゆっくりってことは15分くらいかな?」
「うん、多分」
「青空とキスしたい」
「ん、でも、触ったりだめだからね、途中で止まらなくなっちゃうでしょ、私も途中までで終わったら嫌だし」
「あ、うん」そう言って青空の体を抱きしめて濃密なキスをする。キャミソールに包まれた形のいい胸が湊の体で変形する。青空は目を閉じてされるがままになっているが、湊はじっくり観察する。胸の谷間や白い肌が湊の脳裏に刻まれるように目に飛び込んでくる。胸や足を触りたくなるが、たしかに途中では止まらなくなると思って青空の短い髪の毛をなでてあげる。そのまま10分ほどキスを続けて、華怜が戻ってくる気配でくちびるを振りほどいた。
「ただいまー」
「おかえり、華怜」
「お姉ちゃん、キスは美味しかった?」
「美味しかったかな?」青空はちょっとだけ赤い顔をする。
「華怜はどっかで見ていたのか?」
「見ていなくてもお兄ちゃんとお姉ちゃんのやることなら99パーセントわかるよ」
「さすが、AI人間」
「AIじゃありませんー」
「まあ、勉強始めよう」
「はーい」湊と青空はテーブルに教材を出して勉強するが、華怜は横になって教科書をパラパラめくっている。ちゃっかりポテチと3人分のジュースも持ってきている。
BGMだけが流れる部屋の中で3人なりに集中して勉強ができている。時間はまだ夜の7時だ。いつもだと12時くらいまでやって華怜はそのまま湊の部屋で寝るが、青空は家に戻るほうが多い。ただ、今日はさっきのキスの余韻もあって、帰りたくなかった。
9時になると母親が帰ってきて部屋をのぞきに来た。3人で勉強しているのを見て安心したのか、青空ちゃんのお母さんには連絡しておくから、泊まっていってもいいからねと言ってくれた。
10時からは順番にお風呂に入ろうとなって、まずは湊から先に入った。華怜が一緒に入りたがっていたようだが、青空がだめーと許さなかった。15分で湊が出ると、一緒に入ろと、青空と華怜が一緒にお風呂に向かった。
冨永家のお風呂は少し広めにできていた。先に華怜がキャミソールと下着を脱いで入る。続いて青空も裸になって入って行った。
「お姉ちゃん、また胸大きくなったんじゃない?」青空の胸を優しく触っていく。
「ちょっと、いやらしい触り方しないの、ほんと兄妹ってそんなところ似るのかな」