第55話
午後の授業が終わると3人で下駄箱のところに集まった。
「今日は真っすぐ帰るか、もうテストだしな」
「そうしよ、湊」
「うん、お兄ちゃん」
滝野川の自宅まで30分で着いた、丁度家に着いた頃に雨が降り始めた。
「お、雨まで時間調節してくれているんだな」
「着替えてくるね、湊」
「あ、私も着替えてくる」
二人が着替えている間に湊もTシャツに短パンといったいつもの部屋着に着替えた。
青空はタンクトップにショートパンツといった服装に着替えて湊の部屋に上がってきた。
「青空、露出度高めじゃないか?」
「え?そうかな?」
「まあ、俺は全然それでいいのだけど」
「やだ、変なこと言わないでよ、恥ずかしくなっちゃうでしょ」
「ああ、まあ、そうか」
二人が話している間に華怜も入ってきた。赤のロゴ入りTシャツにジーンズだった。髪の毛も後ろで縛ってポニーテールにしていた。
「ただいま、お兄ちゃん、お姉ちゃん」
「おう、おかえり華怜」
「そろったところで勉強しましょうか、お二人さん」
「そうだな、勉強しよう!あと二日だ」
「私も勉強道具もってきたよー」
3人で勉強を始める。いつもながら華怜はベッドで勉強だ。
そのまま、2時間ほど勉強をして、休憩となった。
「ねえ、お兄ちゃん」
「うん?なんだ?」
「この前の進路のことなんだけど」
「ああ、それか」
「どうしようかなって」
「東大目指せばいいと思う、できれば医学部」
「え、そうなるの?」
「ああ、華怜なら行ける、間違いない」
「そうかな?」
「大丈夫だ、俺が風邪ひいたらなおしてくれ」
「それは、私がお医者さんじゃなくても治るでしょ?」




