第53話
「え?そうかな?お姉ちゃんみたいな体のほうが男の人は好きなんじゃないの?」
「青空はたしかにえろいけど、華怜は細身なのにしっかりついていて欲しいところにお肉がついている感じかな」
「お兄ちゃん、いつもそんな風に私を見ているの?」
「いや、そ、そんなことはないぞ」
「えー、こんな風にくっついていたら興奮するんじゃないの?」
「ば、馬鹿、もう3時過ぎているのに、寝るぞ」
「はーい」あらためて、湊にくっついて眠りに落ちる。
7月14日の火曜日、この日も曇っていた。
「お兄ちゃんおはよう」そう言って湊にキスをする。
「ん、ああ、おはよう」
いつものようにキャミソールを脱ぎだす。胸を隠すこともしない。
「起こす前に起きるなんて珍しいな、華怜」
「ん、たまにはね、制服に着替えてくるね」
「ああ」
華怜と入れ替わるように制服姿の青空が入ってきた。
「おはよう、青空」
「おはよう、湊」
「なんか、華怜ご機嫌みたいね」
「そうか?まあ、そうかも?」
「湊、なんかしたんじゃないでしょうね?」
「しないよ、ほんと」
「そうかあ、でも華怜が元気になって良かった」
「ほんとだな、華怜は落ち込む時は半端ないから」
「うん、華怜はね」
話しているうちに華怜が戻って来て、3人そろって朝食を食べる。
朝食はトーストピザとバナナと牛乳だった。3人とも好きな組み合わせだった。食べ終わり、学校へと向かう。
3人はいつものように横に並んで学校へ向かう。
華怜は湊のほうにいつも以上にくっついていた。
「試験まであと二日かあ、今日は予備校ないし、また頑張るか」
「うん、そうだね、湊」
「私もやる!よお兄ちゃん」
「おお、なんか俺たち頑張っているな」




