第52話
柳瀬家へ青空を送るとちょうど海汰が帰ってくるところだった。
「おかえりなさい、海汰兄ちゃん」
「おう、湊か、もう夜中だし、中に入りなよ」
3人で海汰の部屋に入っていった。
「大学のこととかちょっと聞きたかったんだ、海汰兄ちゃんに」
「もう夜中だぞ、明日は学校もあるだろ?少しだけな」
「うん。文雄大学に行ってみてどうだった?周りの人とか」
「そうだな、俺は法学部だからか、周りは、弁護士を目指すって頑張っているやつらもいるし、サークルとかに気合いれているやつらもいるし、ただ、まあまだ1年だからな、受験終わって、ちょっとほっとしているやつが多いのかもしれないな」
「そうなんだ、海汰兄ちゃんは将来どうするの?」
「俺か、俺は商社かな、第一志望は」
「そうなんだ」
「湊がこんなこと聞くのは珍しいな、進路相談か」
「うん、ちょっとね」
「まあ、LINEでもなんでもしてくれたらいつでも返事はするよ」
「あ、うん、ありがとう、海汰兄ちゃん」
「参考になったか分からんが、とりあえず俺は風呂に入る、湊は帰れ」
「うん、おやすみなさい」
部屋に戻ると華怜が待っていた。
「おかえり、お兄ちゃん」
「ただいま」
「海汰ちゃんいたの?」
「ああ、少しだけ話してきた」
「私のこと?」
「いや、華怜のことは何も」
「そっか」
「もう寝るぞ」
「うん」二人でベッドに横になり、タオルケットをかける。華怜お気に入りのものだ。少し厚手のクリーム色にイチゴ柄がついている。
「ねえ、キスして」
「ああ、」華怜のくちびるにキスをする。
華怜が湊の体にぎゅっと自分の体を寄せてくる。華怜の胸が湊の体でつぶれる。
「お兄ちゃんの体いやらしいよ」
「え、そんなことないだろ、どっちかと言うと華怜の体のほうがえろいかな」




