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2pair=4pair?  作者: 神名 信
47/132

第47話

 ドアがすっと開いて華怜が入ってくる。

 「おはよう、華怜」

 「おはよ、お姉ちゃん」

 「華怜、美少女が台無しだぞ?」

 「しょうがないじゃん、お兄ちゃん」華怜は泣きはらして、腫れている目を隠す。

 「とにかくご飯にしよ、遅れちゃうよ」

 3人で食卓へ向かう。

 朝食はご飯ときんぴらごぼうと明太子、それに漬物だった。

 お母さんは毎日大変だと思いながら3人は食べ終わる。

 ご飯を食べながら少しずつ華怜も調子を取り戻してきたようだ。湊と青空がアイコンタクトを送る。

 「さあ、今日も行くぞ、華怜、青空」

 「行こう、お兄ちゃん」

 「そうね、湊」

 「ああ、そういえばすっかり忘れていたけど、今週の木曜日から試験だよな」

 「あー、そういえばお兄ちゃん、相談したいことがあって」

 「歩きながらでいいか?」

 「うん」

 3人は高校へ向けて歩き出す。

 「なんだ、話したいことって」

 「私の進路なんだけど、海汰ちゃんが東大に行けって」

 「え?華怜、そんな大事なことは、帰ってからだ、っていうか今日は予備校だから、火曜日だな」

 「はーい」

 「華怜なら、東大だって合格するよ」

 「ありがとう、お姉ちゃん」

 「まあ、な、受ければ受かりそうだな」

 明治通りを越えて、大塚方面へと歩く3人。途中雨が少し強く降ってくるが折り畳み傘を出さずに、濡れながら歩いていた。

 やみそうでやまない雨にいらだちながらも、高校へとたどり着いた。

 「なんか嫌な雨だったな」

 「そうだね、お兄ちゃん」

 「じゃあ、またお昼な、華怜」

 「うん、お昼ね、お兄ちゃん、お姉ちゃん」

 湊と青空はいつものように華怜が1-Aに入るのを見届けてから自分たちのクラスへ向かう。

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