第42話
テーブルにオムライスを乗せて二人で食べる。
「どう、湊?」
「ああ、美味しいよ!そう言えばお昼食べていなかったな」
「良かったあ、湊ってほんとに美味しそうに食べてくれるよね、作っている人はそういうの嬉しいんだよ」
「いや、ほんとに美味しいからだよ、青空」
「食べ終わったら少し勉強しようか、今週はテストあるからね」
「そうだな、中間テストは学年335人中、俺が17位、青空が20位だから一桁目指すか」
「そうね、一桁目指したいね、華怜には笑われちゃうかもしれないけど」
「あいつは俺たちとは次元が違うからな、でも、海汰兄ちゃんも学年順位は20位くらいで文雄行けたんだし、俺たちも順位的にはいい線だよな」
「そうだね、今回の期末は湊を抜かしたいなあ」
「抜かせそうで抜かせないのが俺のいいところだ、たしか中学の時、一回も抜いたことなかったよな?」
「そうなんだよね、最高でも同順位だった」
「まあ、中学の時も華怜は断トツだったけどな」
「ほんとにね、あの子は天才」
「そうだな、俺たちがもっと上の高校行っておけば、華怜も文央には来なかったよな」
「まあ、高校は歩いて行けるところって決めていたから、それはおにいも一緒」
「そうだなー、って話しているとオムライスが冷めちゃうから、とりあえず食べ終わっちゃおう」
「うん、そうだね」
洗い物は俺がやるからと、湊が食器を片づけ下に持っていく。オムライスはそんなに大盛でもなかったので、食べ過ぎでお腹が苦しいということもなく、すぐに青空は勉強を始める。湊が帰ってきて、アイスコーヒーを持ってきてくれた。ありがとうと言い受け取る。
「ほんと、いい彼氏さんだ」
「青空がいい彼女だからだよ」
「ほんとに?喜んじゃうよ」
「ほんとだよ、喜んでいいよ」
「そっか、ねえ、もっとこっちに来てよ」
「なんだ、青空?甘えて」
「せっかく二人だし、ねえ」
「ああ、そうだな」
テーブルで隙間なく座った二人は濃厚なキスを始めた。




