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2pair=4pair?  作者: 神名 信
36/132

第36話

 「華怜は明日12時に出るのか、海汰兄ちゃん迎えに来るのかな?」

 「うん、多分そうだよ」そう言いながら湊のベッドにもぐりこむ。

 「朝は何時に起きる?」

 「うーん、9時でいいかなあ」

 「了解、多分青空もそれくらいに来るかな」

 「お兄ちゃん顔がにやけているぞ」ベッドの上で華怜と湊は同じ目の位置である。

 「そうか?気のせいだって」

 華怜が湊との距離を詰める。ぴったりとくっついてくる。

 「なんだ?華怜」

 「甘えたい年頃なんだよ、お兄ちゃん」

 「海汰兄ちゃんに甘えればいいのに」

 「海汰ちゃんか、」

 「どうしたんだ?」

 「私、海汰ちゃんとはただの幼馴染でいいかなって」

 「え?どうした?」

 「私、お兄ちゃんが好きなんだ、多分他の人とか好きになったりできないし、こうやって触れ合ったりするのも無理」

 「でも、俺には青空がいるし、そもそも兄妹だし」

 「うん、分かっているよ、お姉ちゃんのことも好きだし、でも、それが私の気持ちです、だから、明日海汰ちゃんとデートしたらはっきり言おうと思っていて」

 華怜の気持ちになにも言えずに、ただ、長い髪の毛だけをなでつける。

 「お兄ちゃん」湊の体をぎゅっと抱きしめる。

 「ああ」

 「私、本当はすごいやきもち焼きなんだ、お兄ちゃんがお姉ちゃんとキスしているのだって、すごい嫌なの、お兄ちゃんを独占したいの、全てを、そうなんだよ」

 「そうか、華怜、そうなんだな」

 「ねえ、私って魅力的じゃないかな?」

 「いや、華怜は相当かわいいと思うぞ、うちのクラスでも華怜を好きな奴はたくさんいる」

 「他の人が私をどう思っているかなんてどうでもいいの、お兄ちゃんが私のこと好きかなって」

 「俺は、好きだよ、けど、な」

 「ごめんね、お兄ちゃん、なんか、私、怖いんだ、こんなこと言ったら、今までの関係まで壊れちゃうんじゃないかって、ずっと言えなかった」

 「大丈夫だ、俺はいつでも華怜のそばにいるから」

 「うん、お兄ちゃん」

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