第34話
3人は集中して勉強を始める。とは言っても華怜は相変わらずパラパラと教科書をめくるだけだ。これで学年トップというのはちょっとチートな気がするが。
湊と青空はたまに質問し合ったりして勉強を進める。
「俺、ホットコーヒー飲みたいけど、誰か飲む人いる?」勉強が始まって一時間くらいしたところで聞いてみた。
「私はいいわ、湊」
「あ、私は欲しいよ、お兄ちゃん」
「んー了解、じゃあ持ってくる」
下に降りてコーヒーをつくり持ってくる。
「お嬢様、どうぞ」コーヒーカップを華怜のところへ持っていく。
「ありがとうね、お兄ちゃん」
湊も華怜もコーヒーにミルクと砂糖を入れて飲む。飲んでいると青空がちょっとちょうだいと言って湊のコーヒーを一口飲んだ。
コーヒーブレイクが終わるとまた勉強に集中する。
隣で勉強している青空のパジャマから胸元が見えそうだが、とりあえずは気にしないでおいた。華怜は湊のベッドを一人で占領して教科書の暗記も終わったのか、湊たち2年の教科書までペラペラとめくっている。
そのまま、夜10時過ぎまで勉強して一旦勉強は終了となる。
「なんか達成感あるね、湊」
「だな、青空」
「私も今日は頑張ったよー」
「たしかに、2年の分まで終わったんじゃないか?」
「さすがに終わらないよ、適当に見ていただけ」
「そっか、どうする?まだ10時だけど」
「あ、お風呂入らなきゃ」
「あーそれなら俺から入る、待っているの大変だから」
「はーい、お兄ちゃんいってらっしゃい」
湊はシャワーだけ20分くらいで出てきた。
いつものように、青空と華怜は一緒にお風呂に入る。
「また1時間コースかな、と」
湊は、部屋を片付け始めた。そう言えば、明日は華怜がデートで、お父さんとお母さんもどこかに出かけるって言っていたし、もしかして青空と二人か?と顔がにやけてきた。
珍しく、コロコロでベッドやフローリングのゴミを取り始める。なにか落ち着かなかった。
青空はどう考えているんだろう?でも、そっか、今生理中とか言ってたか。いや、何を考えているんだ、俺。




