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2pair=4pair?  作者: 神名 信
13/132

第13話

 話しているうちに、料理が運ばれてきた。

 華怜はナポリタンに入っているピーマンを湊の皿に入れていくところから食事を始める。湊は今更なにも言わないが、少しだけまわりの目を気にしていた。

 食事が終わると丁度予備校の授業に間に合う、いい時間だった。

 「終わったら、下の自販機のところで待っているからね、お兄ちゃん、お姉ちゃん」

 「ああ、何かあったらLINEする」

 「じゃあ、またあとでね!」

 予備校の授業は10人規模のクラス制だった。録画もされているため、質問は授業終了後に行うことになっている。予備校の授業は学校の授業に比べると格段に面白いし、理解も進む。たっぷり3時間授業を受けて水曜日の勉強は終わった。

 

 華怜のクラスのほうが15分早く終わるため、1階の自販機のところでミルクティーを飲みながら時間をつぶす。動画サイトなどを観ているが全然面白くない。海汰にLINEを送ってもバイト中なのか返信はない。

 予備校の広いロビーには、他に生徒もいないようだ。

 そろそろ、時間かなとエレベーターのほうを見ると、湊たちが勉強していたはずのフロアで止まっている。

 エレベーターが降りてくるのをじっとみつめていると、湊と青空が仲良く降りてきた。

 

 「おつかれさま!」言って湊の腕にまとわりつく。 

 「はいはい」華怜のことが少し可愛く思えた。

 「帰ろう!お兄ちゃん、お姉ちゃん」

 「ああ、だな、さすがに疲れたぁ」

 「疲れたよ、私と華怜は初日なんだからね」

 「そうだったな、腰くらいもんであげようか?」

 「湊にされると、なんか変なことされそうだからなぁ」

 「そっかぁ、まあ、いいけど」

 「湊、とにかく帰ろう、今日は、もうきつい」

 「今日はバスで帰ろうか?お姉ちゃん」

 「そうね、そうしようか、華怜」

 「俺もバスで帰るぞー」

 「うん、お兄ちゃんもね」

 池袋駅東口の大通りを出たところにバス停があり、滝野川方面へはかなりの本数が出ている。その中の一本に3人は乗った。帰宅のサラリーマンでかなり混んでいる。

 3人は乗客の圧力を全身に感じながら10分ほどバスに乗って最寄りの停留所で降りた。

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