第125話
まだ小雨がぱらつく中、湊と青空は柳瀬家玄関前のいつものところで重なっていた。
「湊、昨日一緒に寝たから、なんか、一人で寝るの寂しいよ」
「ああ、そうだな、青空」
「ねえ、キスして」
「ああ」青空のくちびるに自分のくちびるを重ねる。
お互いに相手のくちびるを求めあう。
「湊のキスはいやらしくなっちゃうよ」
「ああ、青空の体いやらしくなっているよ」キスをしながら青空の体を抱き寄せる。青空の足の間に自分の足を入れて密着する。
「ねえ、湊、大好きだよ」
「ああ、青空ほど綺麗な人はいないよ」
「うそ、私より綺麗な人なんてたくさんいるよ」
「そうかな、俺には青空がとても特別に思えるよ」
「そうなんだ、それなら嬉しいな」
青空の体を上から順に触っていく。青空も湊の手に敏感に反応する。
「湊、ずるい、私のこと全部知っているから、そんなとこだめだよ」
「青空、かわいいよ」
「湊、私の湊、いつまでも可愛がってください」
「そうだね、青空はいつまでも俺が可愛がってあげなきゃね」
「湊、愛している、湊のためならなんでもするからね」
「ん、なんか今日はえちえちだな、青空」
「湊になら、なんでもいいんだ、だって湊だから」
「青空の体がいやらしくなっているよ、かわいいな」
「湊のためにいやらしくなったの、私、ねえ、何をしてもいいんだよ、私の体」
「うん、青空、愛しているから」
「うん、湊」
「そろそろ帰らないとだな」
「あ、うん、ねえ、キスして」
2人の影が重なり、そしてしばらくして青空が玄関の中に消えていった。
湊は青空を見送って、部屋に戻る。
「おかえり、お兄ちゃん」
「ただいま」
「今日はずいぶん長かったね」
「そうかな?まあ色々と」
「色々かあ、私にも色々ってやつして欲しいなあ」