第122話
青空はノートを使わずにテキストに全て書き込んでいた。小さな文字できれいに書き込む。色の使い分けもきれいだ。
授業を受け終わると、すでにテキストにまとめられていて、後で見返す時に便利になっている。
今日もそのテキストだけを見ている。
2時間ほどしたところで、湊がトイレに立つ。2階のトイレへ行って、1分ほどで戻ってくる。青空のオフショルダーのシャツに目が行く。
青空が少し恥ずかしそうに顔を赤くする。そのしぐさがさらに可愛く見える。
青空が、きちんと勉強しなさいという目をして湊を席に着かせる。
残り1時間はそれぞれ順調に勉強が進んだ。
お昼の1時になったところで一旦中断してお昼を食べることにする。
「みんなでコンビニに買いに行こう」
「あ、そうだね、たまにはいいかも」
「うん、そうしよう、お兄ちゃん」
冨永家から数分歩いた所にコンビニはある。3人ともサンダルを履いてコンビニまで歩く。どれにしようか悩む。がっつり食べてもいいし、軽く食べても良かった。
パンコーナーと総菜コーナーを見て回って、湊は回鍋肉弁当にした。青空はサンドイッチに、華怜はおにぎりと唐揚げにしたらしい。人の物を見ると美味しく見える。
それぞれ会計を済ませて、家に戻る。湊は最後に人数分のアイスバーを買っていた。
小雨が降る中、傘もささずに家に戻る。
みんな、それぞれの獲物を手に食卓へ。
お弁当とおにぎりはレンジで温める。湊から、青空と華怜にはアイスバーが支給された。
「あ、気が利いているね、ありがとう、湊」
「ありがと、お兄ちゃん」
「いえいえ、これくらいだけど」
3人それぞれに食べ始める。考えたらコンビニの食事を食べるのはあまりなかった。
食べ終わると2階へ、華怜が洗い物ないのは助かるなどと言っていた。
時間は1時30分だった。ここから、5時まで3時間半勉強しようということになった。
さっきと同じ配置に戻り勉強を再開する。
朝持ってきた麦茶はだいぶぬるくなってしまったので、下から持ってきたお茶と交換した。
リスニングCDはご飯を食べている間もかかっていた。引き続き聴き流している。
湊はカードを見ながら、お茶を飲む。お茶を飲むタイミングで青空の方を見る。美少女だなと思う。見ていると注意の視線が来る。その繰り返しだった。




