第115話
12時近くになると、青空と湊がご飯を作ると言ってキッチンへ向かった。湊が何か手伝おうかと言うが、部屋でじっとしていてと言われ、そのまま漫画の続きを読む。
下から呼ばれて湊が降りていくと、食卓にはホワイトシチューとシーザーサラダ、ごはんとアイスコーヒーが置かれていた。
「おお、めちゃくちゃ美味しそうやん」
「今回はお姉ちゃんが主役かな?」
「かなあ?まあ味は保証してないからね、湊」
「まあ食べてみるよ、2人が作ったものなら大丈夫だと思うけど」
「愛情入っているからね、湊」
「そうだよ、2人分の愛情入りだからね」
「じゃあ、みんなで食べよう」
『いただきます』
ホワイトシチューは本当に美味しかった。ニンジンやジャガイモにもきちんと火が通っていて、それでいて歯ごたえもあった。ごはんが進むような美味しさだった。
「美味しいよ、ほんと」
「うん、美味しいね、これは」
「私も美味しいと思うよ、これはお姉ちゃんの傑作かも?」
「華怜だって手伝ってくれたじゃない」
「まあ、そうだけど」
「2人の手料理が食べられるなんて、俺は多分幸せ者なんだよな」
「じっくり味わって食べてね、湊」
「ああ、そうだけど、美味しくて、箸が止まらないかも」
「美味しそうに食べてもらえると、作っている人は嬉しいもんだよ、湊」
食事が終わると、片づけは華怜がしてくれた。エプロン姿の華怜もかわいい。
3人で部屋に戻る。お腹いっぱいなので、少しまったりする。
「そういえば、夏休みの課題いつやろうか?」
「ああ、あれね、一日徹夜してやる、毎年恒例のだよね、湊」
「うーん、私の課題来週の月曜日に出されるやつもあるんだよね」
「来週は火曜日から金曜日までは予備校あるから、来週の金曜日夜から土曜日にかけてやるか?」
「うん、それでいいかもよ」
「それだと私の課題も全部やれるから助かるよ、お兄ちゃん」
「じゃあ、決定だな」
「はーい」
「今日の午後は勉強だぞー」
「うん、2時からやろうか、湊」




