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終わりのプロローグ
新しい生活が始まる4月
この春俺は高校生になった。
新生活の期待を胸に入学式に出席し、名前が呼ばれる。
校門の前に植えられている桜は少し散り
風が吹くと、ピンク色の花びらが少し舞う
こんな風景にワクワクしない訳がなく、これからの高校生活に浮かれながら歩く入学式の帰り道
「3年後に地球に隕石が直撃する」
今にも潰れそうな街の小さな電気屋の店頭に並んでいるテレビから、この言葉が聞こえてきた。
初めはよくあるオカルト番組だと思い無視する
だが少し汚れているテレビの画面に映っているのは、日本の総理大臣だった。
「衝突可能性は98.7%です」
困った顔をしながら、総理大臣は噛みしめる様にこの言葉を吐いた
そしてこの日、俺の高校生活が終わると俺の人生も終わることが確定した。