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4 悪は絶対ユルサナイ


とりまギルドをリリスに任せ、私は一人でこの街を徘徊している。


まあこれは初プレイのゲームで見知らぬ世界だけどなんかおなじみの魔王ブッコロのアレの世界だし一人でも大丈夫じゃね、私とりあえず強いし。

死んだら死んだで別にいいわ。


「うわああ僕お金なんてないですやめてください!」


「……ん?」


「あ"あ?なーに言ってやがるいい装備してんじゃねえか」


なんか壁ドンかカツアゲみたいな光景が見える。


オサレ装備に気弱そうな緑髪の少年に、おなじみの雑魚がからんでいた。


「よし、とりあえず横を通り過ぎよう」


私はかよわいレディ。危ないことには首を突っ込んだりしないのうふふ。


「おいおい待ちやがれそこの女ァ」

「あ? なに話しかけてんだ雑魚が(きゃーこわ~い)」


「おいこのクソアマアアアア本音と建て前ズレてんぞっ!!」

「うざっ」


「いくよ」

「え!?あ~れ~」

私は手より足が先に出た。少年の手を引いて逃げた。


「ボクはハウルドです助けていただいてありがとうございます」

「うん。まあ気にしないで、人助けのつもりとかないし、やりたかっただけだから。あのさ私いま金ないんだ。あの100円パン買うから百コエマドゲルポでいいからめぐんで?」


小腹が好いたので金はもらう。善意とかボラァンティアとか超嫌いだし。


「え!?たった百コエマドゲルポでいいんですか」


―――こいつの中身は金持ちぼっちゃま?

百コエマドゲルポを笑うものは百コエマドゲルポに泣くという言葉を知らないのか。


とりま百コエマドゲルポを貰ってウインナーロールパンを買った。


「うま~」

私はいま歩きながらパンを食べている。

少年がなんか後ろについてきているんだが。


「あのさぁ……貰ったコエマドゲルポは返さないよ?」

「それはべつにいいんで」


「なにかようかい?」

「なんというか……その」

「『オレに惚れると、ヤケドするぜ?』」


と冗談を言うがなんか少年の顔が赤い。難聴系でいくか。


「あ、トイレなら貸さないよ?」

「そうじゃなくて……」


「……あ、ギルドに入りたい?」

「そうです!僕チンピラにからまれやすくて」


うんまあその金ありげなナリに弱そうな態度だからしかたないだろ。


「ショタは守備範囲内だし、いいよ」

「ショ?……ありがとうございます!」


私は軽く道に迷ったし地図も読めないがなんとなく歩いてギルドに戻ってきた。


「おかえり心配してたんだよ新しい道はめんどうがって覚えようとしないし地図も読めない姉上がひとりで外出なんてするからああ!」


「心配したわりに顔に畳のアトと口のはしに乾いたよだれあるんだけど?」

ぜったいぐーすか寝てただろ。


「だれそのショタ」

「ああ、ついてきたから拾った」

「へー。コレ持ってそうだね!」

「よろしくお願いします!!」

―――――――――



私はゲームをしていた。絵がアレなので避けていたがもうプレイするものがなくなったのでしかたなくやったらすっごく面白いのなんの。


「カオス姉上、晩飯なににする?」

「しらね」


「カレー作りましょうか?」

クロスがなんかルーからカレーを作ろうとしている。


「私はレトルトか、コンビニか、ファミレスか、かーちゃんの手料理しか食わないから」「あ、潔癖性だしね」


「それ限りなく許容広いですねじゃあレトルト茹でましょうか」「うんたのむわー」


◎<まる>ボタンを押している。私は生まれながらの両利きなのでプレイしながらカレーを食べられる。ラッキー。


色気と食い気が同時に満たされて最高である。食事を終えたら満腹なので寝る。


「さすがカオス……欲望に忠実すぎる」

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