9 冬はウツのきせつなの/お料理バトル
「寒くなってきたね」
リリスはコタツに入る。
「うん……うわあああああああああああ」
テレビをいじっていたカオスが突如叫び声をあげた。
「どうしたの!?」
「ナンパカの録画忘れた……マジクンルナッサンスの一話も録画予約してなかった……なんで面白そうなアニメに限って録画した気になって翌日絶望するん?」
「もうやだ……死んで生まれ変わってくる」
「あきらめないで!頑張れ!!もっと熱くなれよ!」
「……うん」
「コタツ!!」
「そっちかよ!!」
―――――――――
「あーはやく家、帰りたくないけどここもマンネリだわ
はやくこの人生にピリオドうちたいなあ」
「なんか最近テンション低いですね」
「冬だから。冬はウツの季節なの。淫靡な文章読む気力もなくなるの」
「はあ……」
「もうさ、なんか熱々の料理食ってゴロゴロしたらあっちゅー間に誕生日来ちゃうわけよアケオメと同時に花の二十歳とさよならなのよ……」
「サザ絵さん方式でいけばなんとかなりますよ」
「だよねーなんか現金でた!!」
――――――
「ショーロンポウ食べたい」
「やだなあ、さっき食べたでしょお姉ちゅん」
「食べたけどあの溢れる熱々スープ、肉を毎日でも食べたいわけよ
あのスープを一生飲み続けるなんて最高じゃん?皮をやぶったときいかにレンゲから汁をこぼさないように工夫するか、予期せぬポタリ、やはりうまい」
「はあ」
「やばいよ私ギョウザもワンタンも好きなんだよ」
「普通じゃない?」
「でも冷やし中華は嫌いなんだ。酸っぱいから。酸味って腐ってるものじゃん?」
「姉貴、表出ろや!!」
「あ?ヤンのかこら」
―――
「姉妹料理たいけつー」
「とりあえずなにかつくってください」
「私はタツタあげ派。小麦粉って胃もたれするし」
「なにいってんだみんな大好き唐揚げだろうが!」
「私、作らないけど一度レシピ見たらもう見なくても頭に入ってるしなあ……」
とりあえずパパッと肉じゃがでいいや。最近食べてないし。
「ふっふー私はオムライスだよ~」
「マジでそんな簡単なので勝負していいの?なら肉じゃがなんてやめて卵かけご飯にするわー」
―――――
「出来上がったようです」
「ただのオムライスだよ~」
卵を切ると、たらりと中身がでるアレだ。
「ソースはモチノロン、デミグラスソース」
「……なんか期待してたのと違うんですけど、delicious」
「もっと固めで素朴なのがいいです。美味しいですが」
「次私、普通に卵かけご飯にフリカケかけたやつ」
「美味しいですが手抜きすぎます」
「同じく」
「ひきわけか……」
「次は勝つんだからねー!」




