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戦闘編③

「あの厳選のスペルを使ったのは、あなたね? あなたの強さに興味がわいたわ。一騎討ちスペル〈優一vs白虎〉」

「お? 俺と勝負か? いいぞ、楽しんでいこう」


◇◆◇◆◇


 さっきの霊斗の時のように、黒い煙に俺と白虎の名前が映し出された。


「ふむふむ……なるほど、会場に立つとこんな気分なんだね。あなたが強いのは知ってるし、始めから全力でいくわよ」

「おう、望むところだ!」


 ゴングが鳴り響き、俺は結界を……速っ!?


「私の能力の前では、力、速さは無力」


 俺は瞬時に殴りとばされる。攻撃に重さはなく、威力は低いが……これを続けられると厄介だな。


「くっ!」


 俺は『全てを見る目』で白虎の能力を確認し、大量の結界を纏わせた弾幕をテキトーにばら撒く。


「なるほど、気づいたようだね」


 白虎はそう呟くと、スペルを唱え始めた。


「速符〈千分の一の世界〉」


 そのスペルによって、俺や俺の放った弾幕のスピードが極端に落ちる。


「速符〈擬似電磁砲〉」

「速符〈高速襲撃打〉」


 次のスペルはただまっすぐの弾幕が俺や俺の弾幕を撃ち抜いていき、白虎が俺に打撃をかましてくる。


「ぐっ! くっそ! 

〈バニシング・スラッシュ〉!」


 俺はそれを泉の隠し技で逆に斬りつける。


「キャッ! 速符〈高速再生〉」


 ま、マジかよ……


「悪いわね。 速符〈高速襲撃打〉」


 俺は、白虎の高速の打撃をくらい、倒れた。


◇◆◇◆◇


『ど、どういうことだぁぁー!? 速すぎて何が起こったのか全くわかりませんが、優一選手、倒れているぅ!!』


 いや零、干渉無効かけとけよ。

 俺はそんなツッコミを入れつつ、海斗と煉に声をかける。


「ここまできたらお前らも一騎討ちしてくれるよな?」

「「え??」」


◇◆◇◆◇


 うーん……どうしてこんなことになったんだか。全部霊斗だ、うん。霊斗のせいだ。

 私はそんなことを考えながら、スタジアムに出た。ちなみに、私たちの戦闘は一番『普通の人向け』らしいね。


『おおっとぉぉーー! 両選手、スタジアムに現れたぁぁぁ!!』


霊斗(ああ、実況がなんか邪魔だな。実況無しでの戦闘をお楽しみください。)


「本気で行くよ」

「ああ、望む所だ。ちなみに、観客のテンションを下げると霊斗のお仕置きらしい」

「ええー……怖い」

「ま、大丈夫だろ」


「3、2、1、スタート!!」


 私は海斗から距離を取るように動くと、弾幕を展開する。


「おっと、これくらいじゃ俺は倒せないよ?」


 海斗はそう言うと、スペルを唱える。


「追跡〈迫り来る回転〉」


 海斗が放ったスペルは、対象を追いかけるようだった。私はそれを避けるように移動していくと、何かに力が奪われた。

 な、何これ……アリ地獄? いつの間に!


「素敵なアリ地獄の威力はどうだ? この世界ではスペルカードルールはあんまり採用されてないようだったから、スペルをカードだけで発動できたんだ」


 や、やばい!


「煉、覚悟!」


 ……なんてね♡


「火符〈ライターフレア〉」


 触ると力が抜けるなら、触らなきゃいいじゃない! っていう、どこぞのマリーアントワネット的発想(違うかな?)で私は海斗に散弾銃のような炎をばらまく。


「なにっ! 渦符〈縦向きの渦潮〉」


 海斗はとっさにスペルでガードするけど、次の手はもう打ってある。


「遊炎〈牙炎超回転ヴォルケイノアクセル〉」


 私は自分を中心に炎の竜巻を形成させると、その強烈な炎で海斗を焼き焦がす。


「魔装〈ロンギヌス-鎧-〉、魔装〈ロンギヌス-槍-〉」


 しかし海斗は、真紅の鎧と槍を纏い、ヴォルケイノアクセルを薙ぎはらう。


「はあああああっ!」

「〈バーニンググローリー〉!!」


 私は強大な炎を込めた拳で地面を殴り、大爆発を起こし、その拳のまま海斗の顔を殴る。


「熱っ! だがっ! これで終わりだっ!」

「奥義は最後まで取っておく物! 〈内部焼却〉」


 最初から全開で放つ体内への炎は、海斗の腹を破り、煉に勝利をもたらした。

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