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終幕~新世界~

 あれから、一週間が経った。

 あの日の翌日はキスをした後、二人とも昼近くまで寝てしまっていて、急いで学校に登校した。

 そして、藤村と相良のアホが互いのクラスで私達が付き合ってる事をバラし私達は困惑したが、新しい世界を二人で歩きだす為の一歩として、互いに互いのクラスで認めた。

 すると、皆は取っ付きづらかった私達とも親しく話してくれるようになり、いつの間にか、心の闇は少しづつ消えて行った。


 そして、穏やかに日々は過ぎ――季節は夏になった。

 夏休みを利用し、私達は旅行に行く事になった。

 その事で、私は西園君と私の部屋で話をしている。

 ごろんっとベッドの上に横になった西園君は、天井に吊るされてる電気傘を見て、


「懐かしいな……この傘に仕掛けた監視カメラで、お互いの行動を監視していたんだもんな。ほんと、懐かしい……」


「過去の懐かしさに浸ったら、次は未来を見ましょう? 三時間近く経っても目的地が決まらないなんて有り得ないわ」


「うぅ……ちょっと感傷に浸ってただけなのに。男にはロマンがあるんだよ?」


「はいはい。女は現実的なんです。西園君も早くピックアップしてね」


 怒った笑顔で、ベッドの上の西園君に旅行パンフレットを投げた。

 パシッ! と受け取った西園はパンフレットで口元を隠し、


「……目的地なんてどうでもいいな」


「え? 何それ……何でそんな事言うの……?」


 私の心に、不安が広がった。

 そして、ベッドの上から降りた西園君は私を見下ろし、不敵に笑い、


「旅行で大事なのは行く場所じゃなく、誰とどうやって行くかだろ……」


 そう言った西園君は、私の唇を優しく奪った。その言葉と唇を受け入れ、


「そうね……じゃ、このパンフレットを投げて、開いたページに行きましょう」


 私達は、パンフレットを二人で持ち、投げた。

 そのページがたとえどこでも構わない。

 だって私達は、一人じゃないのだから。


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