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幻創の楽園 外伝シリーズ  作者: 士宇一
第3章外伝 sideA
9/13

3A-05 はじめての『おまつり』

 

 +++

 

 

 夜。星空と炎の灯りの下で。砂漠の民は宴を開く。

 

 今夜は縒りをかけたごちそうだった。

 

 

 戦車の装甲版を使った鉄板の上には『王蜥蜴』の肉と野菜。近くの焚き火にも串に刺した肉が並べられ、滴る脂と肉汁が弾け美味そうな匂いと音を上げている。

 

 普段は天幕を張る重石に使っている日干しレンガは積み上げて即席のかまどに。その上に乗せられた大きな鍋の数々には猪鍋ならず蜥蜴鍋、しゃぶしゃぶに『砂鮫』のフカヒレスープが。

 

 アギが肉を売って買ってきた野菜や果物の盛り合わせ、酒だって用意してある。間違いなく集落はじまっての贅沢だった。

 

 

 料理を囲むのは風呂あがりの、ほかほかと全身から湯気をあげている50人もの砂漠の民たち。その中心となる巨大鉄板の傍に立つ主催者たちは、乾杯の音頭を取るべく延々と話をしていた。

 

 主に光輝が。

 

 

「えー。本来祭りには、ケガレをはらうハレの舞台ともいわれます。我々は普段何気なく日常を送っておりますが、働いては疲労を蓄積し、汗をかいては老廃物を排出しているのです。生きるということは生気を消費しながら汚れることと同義。昔の人はケが枯れる、ケガレと、これを言いました」

 

 まるで学校の朝礼でお馴染みの、校長の訓話のように延々と話をしている。

 

「……そうです。祭りという非日常を送ることで我々は、気枯れの状態から回復し、再び日常を送る活力を得ることができるのです。今夜の宴では食べては飲み、皆で楽しむことで明日もがんばろう、そんな英気を是非養って頂きたいと思います。……では」

 

 そろそろか? もう30分もおあずけ状態、皆が乾杯のために手にした酒瓶や水の注がれた器を持ち上げようとしたところ。

 

 

「ここで祭の1例として、私が体験した『鮮血フレッシュ! トマト投げ祭り』の話を少し」

「「「長ぇよ!!」」」

 

 

 顰蹙を買った。アギを中心に大ブーイング。

 

「ふざけんなよてめぇ! いつまでおあずけさせんだ!」

「……馬鹿だな。宴の席におけるお偉いさんのうざったい前振りはお約束なんだよ。あと本当に凄かったんだぞ」

 

 町と人を真っ赤に染める、血濡れたようなトマトが、と光輝。

 

 ちなみにこの祭り、国内であって光輝が大和と参加した、町おこしのサバゲーである。

 

「今夜の為に俺がどれだけのムダ話を仕込んだと」

「余計な世話してんじゃねぇ!?」

 

 見たこともないご馳走を前に、誰もが気が立っていた。大和なんて一言も喋らない。

 

 まるで餌を前に「まて」をしている、大きなわんこ。

 

「……」

「おいロウ。お前も主催者だから何か言え」

「焼肉は美味い」

 

 流石にそれはないだろうと光輝はローキック。仕方なく大和は言葉を続ける。

 

 

「肉を食えることは幸せなことだ。だからみんな、幸せになってくれ」

 

 

 焼肉の伝道師、心からの御言葉だった。

 

 薫陶を受けた皆が大和に惜しみない拍手を送る。光輝は納得がいかない。

 

「……。じゃあアギ、最後はお前だ」

「おう。……は?」

「惚けるなよ。お前がいたから皆が手伝ってくれたんだろ?」

 

 バシッと決めてみせろ。そう言ってアギの背中を押す。

 

「では最後に。集落の若きリーダーに一言いただきましょう。どうぞ!」

「えっ、あ、ああ……」

「アギ兄ー、がんばれー」

 

 再び起きる拍手。なぜだろう。近くにいる筈のリュッケの声が、やけに遠くに聞こえる。アギはいきなりのことに緊張していた。

 

 この場で何を言えばいいのだろう? アギは振り返って助けを求めるように光輝と大和、2人を見る。

 

 

(……礼を、言わなきゃなんねぇよな)

 

 

 誰がなんと言おうが、宴はこの2人がいなければありえなかった。

 

 

 『王蜥蜴』の尻尾を獲ってきて、水を掘り起こしたロウ。それにロウと自分に指示しながら肉を捌いてプールを作り、風呂を焚いて調理をしたりと色々準備してくれたマガヤン。2人がいたからこそ豪勢な焼肉祭りが行うことができた。

 

 マガヤンに頭ごなしに指示されるのは癪ではあったが、この男が碌に休憩もとらずに働いていたのには気付いている。何かと目立つロウの影に隠れて動いているので、彼の功績に気付く者はそう多くないようだったが。

 

 2人はただ「美味い焼肉が食いたいだけ」「我侭に皆を巻き込んだ」だと言っていた。だけど、巻き込まれたおかげで「楽しい」という気持ちを思い出させてくれたことに感謝してやらないわけでもない。

 

 

 だからアギは、

 

「ロウ、マガヤン。俺は……」

「遅い! はい終了!! では集落の長さん、乾杯の音頭をお願いします」

「乾杯じゃ!」

「言わせろよ!?」

 

 乾杯! その斉唱にアギの突っ込みがかき消される。

 

 誰も聞いてない。人知れず嘆くアギを尻目に、散々待たされた皆が一心不乱に料理に群がっていく。一気に騒がしくなる。

 

 ようやく宴がはじまった。

 

 +++

 

 

 星空の下、炎を囲み、砂漠の民は宴を開く。

 

 いつもなら暗闇の中で寝静まる時間帯。だけど今夜は特別だ。はじめてのご馳走、皆で準備した、はじめてのお祭りだから。

 

 

「うめえ。畜生……どれもこれもうめぇ!」

「あー! アギ兄、お肉ばっかり。せっかくお野菜もあるんだから食べなきゃ駄目」

 

 料理を囲み、思い思いに団欒を楽しむ集落の民たち。話題となるのはやはり今日の準備のことだ。

 

 『王蜥蜴』の殻がどれほど硬かったとか、初めて入る露天風呂に水遊びがどれほど気持ちよかったとか。今口にしているご馳走の味とか。はじめての体験と感動を、とにかく誰かに伝えたくて、共有したくて大人も子どもも、誰もがおしゃべりに興じた。

 

 

 そんな中、光輝は鉄板の前でひたすらに肉を焼いている。鍋奉行ならぬ鉄板奉行だ。

 

 何せ食べているのは『王蜥蜴』、魔獣の肉だ。微量でも有害な魔力を揮発させつつも、素材本来の旨味を存分に引き出す絶妙な焼き加減を実現できるのは彼しかいない。

 

 光輝の焼いた魔獣の肉は文句なく美味い。焼いた傍から肉がなくなっていく。十分に用意していた焚き火の串焼きも売り切れ。ものすごく忙しい。

 

 肉をたらふく食べて上機嫌なアギは、光輝に向かって「おかわり」と皿を突き出した。

 

 

「おーいマガヤン。肉をくれ。今度は分厚いステーキだ」

「……待ってろ」

 

 だけどアギの皿に盛られるのは、平べったい緑の物体。

 

「サボテンのステーキだ」

「おい。俺は肉を」

「うるさい。手が回らないんだよ」

 

 流石に50人を相手に1人で捌くのは無理があったか。光輝は若干苛立ちを込めてアギの文句に答える。

 

「ステーキはステーキ。シェフのおすすめだ。食ってから文句を言え」

「うっ……」

 

 光輝の妙な迫力に押され、渋々とサボテンを口にするアギ。肉厚の果肉を噛み千切ると、粘りがあって糸を引いた。

 

 あとちょっと酸っぱい。

 

「……」

「どうだ? 俺には食べ慣れなくて、ソース無しにとても食いきれなかったが」

「ぶっ! てめぇが食えねぇもん、人に出すんじゃねぇ!?」

「うるさい。酢キャベツ(みたいなもの)でも食べて待ってろ」

 

 そんなやり取りをしている内に注文のステーキが焼けた。幅20センチを優に超える、400グラム級の特大サイズ。

 

「ほれ。味付は塩コショウだけだったな」

「くそっ。妙なもん食わせやがって。……へへっ。きたきた」

 

 最高の贅沢に頬が緩む。肉にかぶりついては至福の笑みを浮かべるアギ。

 

 その笑みが気色悪いなどと思いつつ、光輝は次の肉を焼きはじめた。

 

「そういや、ロウはどうしたんだ?」

「……そこだ」

 

 コテが差し示す方向に大和がいた。彼は光輝から与えられた『肉焼きセット』を使い、大きな骨付き肉を炙りながら回している。肉の食べ方に浪漫があるらしい。

 

 肉を焼く大和は、早速集落の女たちに囲まれていた。

 

 

 粗野な集落の男たちとは違う整った顔立ち。艶のある束ねた長い黒髪と逞しい身体。

 

 帝国兵を蹴散らす腕っ節に加えて、今夜の宴を開いた立役者。肉を見つめる真剣で熱い眼差しは、どうしてか異性を惹き付ける魅力に溢れているらしい。

 

 

「あ、あのっ。お忙しいのなら……これっ」

 

 勇気を振り絞った年頃の少女が、大和にお肉を「あーん」と差し出す。

 

「えっ?」

「まだ一口も食べていないようだったから、それで、あのっ」

「ああ。それじゃあひとくちだけ。……美味しいよ」

「~~~」

 

 ありがとう。そう言って向けられた微笑み。かけられた甘い声に撃沈する初心な少女。絶対に勘違いしている。

 

 これをきっかけに声をかけてもらおうと「次は私」「私のも食べて!」と、肉を持って群がる女たち。

 

 餌付け?

 

 大和は大和で1人ずつ、丁寧に応対して差し出された肉をおいしく頂いていた。馴れたものである。

 

「その腕、触ってもいいですか?」

「それはちょっと……」

「あっ。すごい。かたくてぱんぱん」

「私も!」

 

 筋肉を触られまくり。揉みくちゃ。

 

 

「……なんだよ。あれ」

「世界が内包する、理不尽の1つだ」

 

 モテる奴はどんな時も、何をしてもモテるという絶対不変の法則。そう光輝は説明。

 

「あと、こういう時は女の方が積極的だな。遊牧民みたいな生き方してるからか、出会いの機会がないせいかもしれないが」

「こういう時?」

「いい男を捕まえようとする本能とも言うな。アギ」

「あ?」

「お前も気になる娘の1人や2人いるなら、今がお近づきになるチャンスだぞ」

「……! ぐっ!?」

 

 食べていた肉が喉に詰まった。咽せて真っ赤になったアギが光輝を睨む。

 

 あっ、こいつウブだ。光輝は瞬時に悟った。

 

「ばっ、馬鹿野郎! この俺が、そんな軟派なっ」

「馬鹿はお前だ。こんな時こそナンパしないでどうする?」

 

 祭りだぞ、非日常だぞ。光輝はけしかける。

 

「遊びは若いうちにしておけよ。お前みたいな女の子の手も握れない硬派気取ってる青いやつは、年をとったら歯止めが効かない、女に溺れるようなオヤジになるんだから」

「俺はそんな奴じゃねぇ!」

 

 と、アギは言っておりますが。

 

 どうなんでしょう。彼の20年後とか。

 

 

 でも思春期の少年として気になる話題。アギはおずおずと訊ねる。

 

「……。ならお前も、あとで女を誘ったりするのか?」

「俺は肉を焼くのに忙しい」

 

 都合の良い逃げ道は、いつだって確保しておくのが真鐘光輝という男。

 

「興味もない」

「なんだよ。俺だって女に興味なんてねぇよ」

「嘘つけ。お前も1度くらい囲まれて、ちやほやされたいだろ? ロウが羨ましくないのか?」

「……」

 

 そこで黙ってしまうはどうかと思う。

 

 弄りやすいカモだ。光輝が嫌らしい笑みを浮かべて絡んでくる。

 

「あれか? 俺にはもう、バンダナ女がいるから他の女に用はないとか」

「リュッケのことか? あいつは妹だぞ」

「義妹だろ? しかも幼馴染の」

「?」

 

 ……駄目だこいつ。

 

 下世話だと思いつつも、光輝はしらけた目をアギに向ける。

 

 

 1日見て思ったがお前ずっと、彼女に甲斐甲斐しく世話されてただろうが。

 

 それが家族だ、妹だからってだけなのか? と。

 

 

「……なんだよ」

「いやいや。こんなことなら食べ物ばかり用意せず、アギ少年の甘酸っぱい思い出の為にフォークダンスの1つや2つ、仕込めばよかったと思って」

「だ、ダンスだぁ?」

「……そこまで驚くか? 宴なら余興として歌う踊るは常識だぞ。よしアギ。何か歌え。その美声で女どもをメロメロにしろ」

「め、めろ……?」

 

 光輝の無茶振りについていけない。彼もまだ若く、青かった。

 

 戸惑うアギを光輝は残念そうに見つめる。

 

「……ふぅ。かくし芸の1つも持たないなんて。駄目だなお前。男として」

「なんだと!」

「いい男の例を見せてやる」

 

 そう言って大和を呼び寄せる。

 

 彼を取られた女たちに睨まれる光輝だが、そんな生温い視線(アギは怯んでいたが)には慣れているので平然と無視。

 

「お楽しみのところ悪いな」

「何を言ってる。……助かった」

「それでだ。余興で何かやってくれ。歌ってもいいぞ」

「……。なんでもいいのか?」

 

 

 コメットマンのテーマでも?

 

 ……アニソンより酷いな。

 

 

 とりあえず歌はあと回し。食べてばかりもどうかと思うので、ここらで余興をはじめることとする。

 

「ほら。お前も行って来い」

 

 光輝はアギの背中を蹴り飛ばして、人の輪の中に立つ大和の元へ送り出した。

 

「どわっ!? っの、マガヤン、てめぇ!」

「ロウ! アギと適当に勝負だ。アギは簡単に負けんなよ」

「勝負?」

 

 それで注目されるアギと大和。勝負の内容は、大和が見せるアクションをアギが真似するといったパフォーマンス対決だ。

 

 流石にストリートダンスで勝負! というわけにもいかず、大和は手始めに倒立と側転、砂地で簡単なマット運動を披露した。小学生が体育で学ぶようなやつだ。

 

 続いてバク転。少し派手なアクションに驚き混じりの拍手が起きる。

 

「アギ。いけるか?」

「……馬鹿にすんなよ」

 

 アギも負けじとバク転に挑戦。元々運動神経が優れているのか、着地に多少ふらつくも補助なしの1発で成功した。彼にも拍手が送られる。

 

「どうだ!」

「じゃあ次、行くぞ」

 

 側転の途中で捻りを加えるロンダート。倒立から前転跳びのハンドスプリング。アギも付いて行く。

 

 応用技。ハンドスプリングから連続前転跳び、飛び込み前転からの側転。

 

 側転の途中で倒立、ターンで静止、後転して倒立。倒立からのバックハンドスプリング(バク転)。次々と繰り出す大和にアギも負けていない。

 

「おらっ! っとと。……へっ、できたぜ」

「やるな。初めてなのか? 身体の動かし方を知らないとこうはいかない」

「そうなのか?」

「まがやんもできないぞ」

 

 大和に褒められるのは素直に嬉しいアギ。光輝ができないと知ると尚更気分がいい。

 

 自分に向けられる歓声も心地よかった。

 

「ここから本番だ。いくぞ」

「えっ?」

 

 大和はちょっとだけ本気を見せた。

 

 まずは先程見せた一連の動きを、連続で1つの動きとして行う。アギとは比べることもできない、キレのあるダイナミックな動きに観客は驚き更なる歓声。

 

 思い切った飛び込みから前方宙返り、続けてロンダートで進行方向を変えずに身体の向きを変えてバックハンド。スピードのあるアクロバットだ。

 

 フィニッシュはバク転から高く飛び跳ねてのバク宙3回転。

 

 体操選手顔負けの演技。着地もお見事。呆然とする観客から今日1番の拍手と歓声。

 

 

「――っと。こんな感じで。できるか?」

「できるか!」

 

 食後の運動にしてはやり過ぎだった。

 

 

 アギが降参した所で集落の若者たちも参加、大和の補助で宙返りなどのアクロバットにに挑戦する。成功する度に観客の同胞、仲間たちから拍手が送られる。

 

 次に「皆でやろう」と大和が簡単なステップと手振りを教えると、一緒に即席のダンスを楽しむ。

 

「ダンスってお前、去年の体育祭でやった創作じゃないか」

 

 と、ぼやく光輝はさておき、盛り上がりをみせるお祭り。このあたりでもう一芸欲しいと思うところで。

 

 

「コウ、じゃない。まがやん! お前も1つみせてくれ」

「真打の登場だな」

 

 いい加減肉も焼き飽きた。ここで真の芸をみせてやる。

 

 意外とノリノリでトランプを持ちだした光輝は――

 

 

 

 

 彼の披露したタネと仕掛けしかない(*魔法が封入されているので当然だが)トランプマジックは、砂漠の民相手にウケが悪かった。

 

 

 何をしても「だってそれ、ゲンソウ術だろ?」って言われて。

 

 +++

 

 

 宴は続く。お祭りはまだ終わらない。

 

 

 砂漠の民は歌を歌う。中心にいるのは大和。彼はその歌声を惜しみなく披露した。

 

 歌うのは普段はイメージが壊れるからと、身内でのカラオケでしか歌わせてもらえないヒーローソング。恥じることも衒うこともない、堂に入る大和の歌う姿は女性を魅了し、子どもにもわかりやすい勇ましいメロディは男たちを熱くさせる。

 

 異邦人が歌う異国の歌に聞き惚れる砂漠の民たちは、大和が手を叩いてリズムを取り出すとそれに合わせて手を叩きはじめた。

 

 言葉こそ、歌詞の意味こそわからなくとも、誰だって音に合わせることはできる。楽器がなくとも人は音楽を生みだすことができた。

 

 

 手を叩いて歌を歌う。飲み食いしながら騒ぎ、歌っては踊り、1つになる。ずいぶんとお祭りらしくなってきた。

 

 でも大和が骨付き肉を振り回しながら、コメットマンメドレーを歌っているのはどうかと思う。

 

 蛮人の宴か? 楽しそうだからいいけど。

 

 

「マジシャンが生きるには厳しい世界だ」

 

 ところで光輝はまだ肉を焼いていた。

 

 マジックが失敗に終わり場を盛り下げてしまうと、彼は裏方に徹することを固く心に誓ったらしい。

 

 

「なあ、そうだろ?」

「マガヤンさん、誰とお話してるの?」

 

 鉄板と、丹精して育てた焼肉にである。

 

 +++

 

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