第1話 私が入学しただけ
初めましての方は初めまして、それ以外の方はいつもお世話になっております。
作者の☆4IPON☆(あいぽん)です。
新連載第1話目。ずっと思い描いていた物語を、これで放出できたらいいと思っています。
届け、私!!
満月の数日前、季節の変わり目で、だんだんと涼しくなってくる10月の初め頃。
「さて...あとは先生の手腕に全てを賭けるしかない。」
「ここまで長かったなぁ...。俺なんて2年間頑張ってだめだったんだからな?」
「その点、部長はすごいよな。行動力がすごい。」
「みなさんの協力があってこそです。まだ成功したわけではないですが、きっと大丈夫でしょう。」
「動かざること山の如し!さっすが部長、変わらぬ前向きっぷり!!」
「あなたは黙っててください。うるさいです。」
「あうぅ...相変わらず酷いなぁ、扱い。」
「そういうもんですよ。今まで通りに回して行きましょう、何もかもを。」
私は、ここ、舞花高専に、とある部活を創部しようとしていた。
この計画に、私は時間もお金も、いろいろなもの惜しまずに尽力してきた。
その部活とは___
「舞花高専ボードゲーム部」
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時は遡り、春真っ盛り。
桜の花びらが舞う、出会いと別れの季節。
校長「本科、以下186名。入学を許可する。」
この言葉で、私は舞花高専の学生となった。
ここ、舞花工業高等専門学校は、1年生のうちは学科に配属されず、全ての科を総合的に学ぶことができる。
2年生になると、機械工学科、電気工学科、電子工学科、情報工学科、建築学科の5つから、希望する学科を選ぶことができる。
本当にその学科へ配属されるかは...個人の努力だな。
1965年に設立され、開校から50年経っている。
1.人格をそなえ、自己を律する人物を育てる
2.広い視野を持ち、創造力豊かな技術者を育てる
3.チャレンジ精神に富んだ人物を育てる
この3つを教育方針に掲げ、世界に向かって羽ばたく技術者を育成している。
一般には、舞花高専と呼ばれているらしい。
とりあえず...入学式会場の体育館から、これから自分が勉学に励むこととなる教室へ移動する。
周りの人間とも、特別仲良くなるつもりはなかったので、一人でスマフォをいじりながら歩いていた。
この高専では、体育館と本校舎が別々になっており、いろいろと移動が面倒なのである。
まず外に出て、図書館前の玄関から本校舎に入り、ホールを抜けて、ドアから左へ曲がり、とても長い廊下を突き当たりまで進み、右に曲がったところに、私の教室が...。
この時点で、いかに舞花高専が広く広大な敷地に立しているか、分かってもらえただろう。
私は、舞花高専1年3組1番 相坂 舞。
名前からして、女性と間違えられることがあるが、男だ。
残念だったな。
...っていう流れが、今までたくさんあった。
何てことを考えているうちに、教室に着くかとも思ったが、全然そんなことはなかった。
広すぎる。
それが第一印象である。
舞「こんなんじゃ...迷子になりそうであれだな。」
そんなとき、知り合いの先輩から、昼に図書館前のホールで集会をするから、きてみたらどうか、と誘いのメールが来た。
...たまたま、今思えば運命的な何か?で彼らとは知り合うことになったのだ。
特に、ある一人の男の影響で。
そのことについては、後日話すとして。
まずは自己紹介とかあそこらへんの面倒なイベントをどうスキップするかを考えるべきであると察した。
言うて、昼までは1時間もないんだ。多分、先生の自己紹介と、学校説明くらいで今日は終わるだろう。
そう考えていた。
担任「じゃあ、まず僕の紹介から。私はこの学校では物理の教員をやってます、____と、いいます。」
テンプレートな自己紹介が続く...正直な話、聞いても何の得があるのか分からない。
サラッと聞き流しながら、これからのことを考える。
一体、自分はこの学校で何をするべきなのか。
勉強はもちろんのこと、部活や同好会。学生会や課外活動。
いろいろなイベントや、学校祭といったものが待ち受けるであろう。
先生「まぁ、とりあえず、1年生のうちは、ほどほどに勉強しながらのらりくらりしてるだけでも、自分が見えてくるから。テキトーに頑張れ。」
たまたま聞いた。
そんなものでいいのだろうか、とも思いながら、学校での生活をする上で大事な話をする、とのことなので、少し真面目に話を聞くことにした。
先生「えっとね、この高専って、基本的にはすっごい自由なんだよ。驚くべきほどにね。授業中以外だったら、携帯電話の使用も許されているし、休み時間内であれば、今流行りのボードゲームとかもやっていいことになってる。」
...噂には聞いていたが、まさか本当だったとは...。
先生「でもね、自由って何が怖いかって、責任が伴うんだよ。それでね、気をつけて欲しいことは...。」
案外、楽しい高専生活を送れるかもしれない。
朝のバスだけ、乗り遅れることがなければ...。
先生「一般常識だけ、ちゃんと把握しておいてね。ってところ。それだけで十分なんだけど、それが一番単純で難しいことでもあるからさ。うん。」
要は、普通に生活していれば、なんの問題もないってことだろ?
さすがにガバガバすぎると思った。
言うて、校則や規則に縛り付けられるのは好きじゃない人間だったし、嬉しくはあった。
先生「てことで、今日は解散でもいいんだよね。明日から自己紹介とかしてもらうから。」
あっ...。そいつぁ緊急事態だ。
私の出席番号は...。
先生「うーんとね、1番の相坂くんから、10人くらいは確実にしてもらうから。何となーくで考えておいてね。」
舞「は...はい。」
私の...楽しい楽しい高専生活が始まる...のか?
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昼、図書館前のホールにて。
図書館前のホールは、学生から図書ホールと呼ばれていて、かなりの広さの空間に、テーブルが15台と、椅子がそれに合わせて何十脚とある。
一台のテーブルに4脚から6脚の椅子があるので、多くの学生がここに集まって、昼ごはんを食べたり、雑談したりしている。
ある一面の壁は、全面がガラス張りになっていて、かなりの開放感がある。
まさに、憩いの場と呼ぶべき場所であろう。
そこの左端...奥のテーブル。
6脚の椅子がある広めのテーブルに、私を呼んだ先輩と、その仲間がいた。
先輩は私に気づくと、笑いかけながら左手で私を手招く。
「やぁ、入学おめでとう。試験とか、簡単だったべ?」
舞「そりゃあ、中学校までの範囲なら、別段難しいことがあるわけないじゃないですか。」
「やあ。...おめでとう。」
舞「あ、どうも。」
「じゃあ、人は揃ったし...自己紹介からしていきましょうか。」
結局...こうなるのね。
今思えば、前書きの届け、私!!って、だいぶ恥ずかしいですね。
次話は、図書ホールでの会話パートから始まります。
書いていて気持ちよかったですね。これからも更新頑張ります。
それでは、次回もよしなに。