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え、そんなものが経験値に?

 貝を殺し終えたとき、僕のレベルは7に上がっていた。

 ちなみに、全て食べ終えず、20匹ほど死骸を残してある。


 その理由は、僕の作戦にあった。

 泡を出して、魔法を唱えた。


土壁アースウォール! 土壁アースウォール! 土壁アースウォール! 土壁アースウォール!」


 土の壁を4つ作り、囲いを作った。

 1ヶ所だけ限界まで分厚い壁にして作ったのだが、


土壁アースウォール!」


 その分厚い壁から地面と水平に壁が伸びる。伸びた壁は反対方向の壁近くまで伸びた。

 大きな魚は入れない家が完成。

 僕ももちろん入れない。


 そして、僕はアロエにその家の中に入るように命令。

 太陽が沈むまでに必ず帰ってくるけど、もしも僕が帰ってこれなかったら、アロエは新しい主人を見つけるんだ。

 そう告げて。


 わかったのかわかっていないのかは知らないが、アロエは僕の命令に従い、土壁の家の中に入って行った。

 大丈夫、辺りに敵になりそうな生物の気配はない。


 そして、僕は残しているヒルシェルの死骸の前に移動。


 変身! と念じる。



……………………………………

ブラックバス 10/10

ピエールクラブ 5/5

ブラックリトルシャーク 15/15

クリーンフィッシュ 1/10

ミュルシェル 1/5

ロッシュクラブ 1/15

……………………………………


 変身できる種類は6種類。

 その中から、僕はクリーンフィッシュを選択した。


 身体がみるみる小さくなっていき、30センチくらいになったのだろう。

 たぶん、アロエと同じ大きさだ。

 そして、自分のステータスを確認。


……………………………………

名前:ヴィンデ

種族:クリーンフィッシュ

レベル:1


HP 26/26

MP 8/8

状態:記憶喪失 変身

スキルポイント6


攻撃 22

防御 27

速度 51

魔力 11

幸運 27

経験値補正+10%


スキル:【捕食:Lv2】【言語理解:Lv1】【叡智:Lv2】【ステータス把握:Lv3】【スキル鑑定:Lv3】【索敵:Lv2】【泡:Lv3】【献身:Lv1】【硬い鱗:Lv1】【鋭い歯:Lv2】【肺呼吸:Lv1】【土魔法:Lv3】【鮫肌:Lv2】【HP自動回復:Lv2】【忠義:Lv2】【毒攻撃:Lv2】【回復魔法:Lv3】【マッピング:Lv2】【嗅覚強化:Lv1】【変身:Lv2】【擬態:Lv1】【良眠:Lv1】【テイム:Lv1】【君主:Lv2】【称号鑑定:Lv3】【挟力UP:Lv1】【悪食:Lv1】


称号:【転生者】【異世界魚】【記憶喪失】【捕食者】【蟹の天敵】【子持ち】【子沢山】【スキル収集家見習い】【魔術師】【出世魚】【称号収集家見習い】【ハートブレイク】【ネームドモンスター】【毒持ち】【癒し手】【迷宮ウォーカー】【魔王を討伐せし者】【スキル収集家】【共生】【支配者】【称号収集家】【貝の天敵】

……………………………………


 ぐっ、MPが8か。

 でも、大丈夫。すでに実験は済ませてある。

 実は前にも同じ方法でアロエと距離を取った僕は、ブラックリトルシャークに変身してある実験を行った。


 つまり――


 僕はアロエと同じ姿で、貝の死骸の中を食べた。


【スキル:“捕食”の効果により経験値22獲得】

【ヴィンデのレベルが上がった。各種ステータスがアップした。スキルポイントを手に入れた】

【ヴィンデのレベルが上がった。各種ステータスがアップした。スキルポイントを手に入れた】

【ヴィンデのレベルが上がった。各種ステータスがアップした。スキルポイントを手に入れた】


 ……うん、ブラックリトルシャークの時よりはレベルが上がりやすい。

 これなら、一気にレベル10までいけるな。


 つまり、僕がブラックリトルシャークに変身して実験したのは、ブラックシャークの時に殺した獲物は、変身中に食べても経験値になるのか?

 というものだ。

 これさえできれば、変身中でも周囲に敵がいなければ安心してレベルを上げることができる。


 2匹目、3匹目、4匹目と食べ進め、15匹を食べたときに、


【ヴィンデのレベルが上がった。各種ステータスがアップした。スキルポイントを手に入れた】

【ヴィンデのレベルは最大です。これ以上経験値を取得できません】

【スキル:悪食を取得した】

【メディシンフィッシュに変身可能です】


 よし、一気にスキルポイント18取得し、スキル悪食を入手し、メディシンフィッシュへの変身能力を手に入れた。

 ちなみに、この悪食の能力とは、「食べ残しや排泄物、腐った食べ物などを食べると経験値が手に入る」というものだった。

 アロエが僕の食べ残ししか食べなかったのも、経験値を手に入れていたのもこの悪食のせいかもしれない。


 んー、僕はあんまり使わないかな。


 MPが10を超えたので、変身してブラックシャークに戻り、土の家に移動してアロエを呼ぶ。

 アロエは僕に近付いてきた。

 そして、アロエに声をかける。


 アロエ、君はメディシンフィッシュに進化できるはずだ。

 進化したいなら進化していいぞ。


 そう伝えた。

 すると、アロエの身体が光り出した。

 暫くすると、その光は消えた。

 大きさが変わっているようには見えない。

 だが、色がピンク色になり、尾びれがハートの形になっている。

 これが、メディシンフィッシュ……なんだろうな。


……………………………………

名前:アロエ

種族:メディシンフィッシュ

レベル:1

忠誠度:100


HP 25/40

MP 7/20

状態:通常

スキルポイント4

……………………………………


 おぉ、凄いなぁ。

 よし、アロエ、泡とヒール&献身のコンボでHP回復するぞ。

 そう言って、30分くらいかけて、僕とアロエのHPは全回復、僕のMPもほぼ全回復した。


 いつも僕の腹にくっついてばかりだったアロエは、うれしそうに僕の周りを泳いでいた。

 アロエのうれしいという気持ちが僕に伝わってくる。


 喜んでいるようだ。

 ……で、メディシンフィッシュって何ができるんだ?


 僕がメディシンフィッシュに変身したらいいという話だが、でも、今は残りのヒルシェルを食べて、アロエのレベルアップをさせよう。

 そう思って残りの5匹のヒルシェルを食べに向かった。


 それにしても……僕の糞がアロエの経験値になっていたなんて。

 ……かなり恥ずかしいな。

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