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100個目のスキル

「……はぁ」


 結婚資金がだいぶ減った。


 あのあと、ゲノムから買わされたのは、魂探知ソウルサーチの魔法書だった。

 それを入手することで、探知魔法のスキルを入手し、魂道具を探知する魔法と水を探知の魔法を覚えた。

 水探知ウォーターサーチは周囲にある水の場所を、魂探知ソウルサーチは周囲にある魂アイテムのある場所を探す魔法だ。


 魂探知ソウルサーチは、本来は探知魔法のレベル8で覚える魔法らしいので、自力で覚えるのは大変だから良しとするか。

 水探知ウォーターサーチは、水魔法があれば必要ないと思ったが、井戸を掘る時は便利そうだ。


「暗いねぇ、リトルベイビー。私は久しぶりにいい商売ができて幸せだっていうのに。散財しすぎたかい?」

「いや、全部必要な経費だったしな、助かったよ。ちょっと、今手に入れたスキルを確認したいから、時間を動かすのは少し待ってもらっていいか?」

「うん、構わないよ。ベイビーも他のアイテムを見ているようだからね」


 ベイビー……フレーズは目を輝かせてアイテムを探している。

 言っておくが、もう買ってやらないぞ。あまりプレゼントしすぎたら浮気と思われそうだし。



……………………………………………………

腐竜の爪:Lv1 レア度:★★★


レベルアップ条件:一定回数使用


効果説明:爪で攻撃すると一定確率で相手を状態異常にする。

発動するのは、毒・猛毒・麻痺・混乱・呪い・眠り。


入手条件:ドラゴンゾンビになる。

……………………………………………………

……………………………………………………

腐竜の息:Lv1 レア度:★★★★


レベルアップ条件:一定回数使用


効果説明:相手を一定確率で状態異常にする息を出す。

発動するのは、毒・猛毒・麻痺・混乱・呪い・眠り。


入手条件:ドラゴンゾンビになる。

……………………………………………………


 まるで某ゲームの臭い息だな。


……………………………………………………

肉体再生:Lv1 レア度:★×5


レベルアップ条件:最大HPを10000にする。


効果説明:部位欠損を時間をかけて治療する。

HP自動回復の効果も高める。


入手条件:HP自動回復をレベル10にする等

…………………………………………………… 


 おぉ、これは結構使える。リベルテもこの能力があればまだ一緒に行動していただろうな。

 ただ、レベルアップ条件がHPを10000ってレベルアップがかなり厳しい。


……………………………………………………

魔王の祝福:Lv1 レア度:★×8


レベルアップ条件:不明


効果説明:ステータスを上昇させる。

レベルが上がるとさらにステータスが上がる。


入手条件:不明

……………………………………………………


 こんな感じか。


「ありがとう、ゲノム。助かったよ」

「もういいのかい?」


 その言葉はどちらかといえば、商品を見ているフレーズに向けられたものだったが、ノーチェのことを考えると遊んでもいられないと思ったのだろう。


「あぁ、もうちょっと頑張ってみるよ」

「そうか。お買い上げありがとうございました。君にはぜひ生き残ってほしいね。どうだろ? 君の彼女と逃げる手伝いならしてあげてもいいよ」

「僕が上客だからか?」

「恋のために戦う男を応援するのは、男として当然のことだよ」


 ゲノムの目を見て、僕は少し笑った。


「ノーチェは絶対にそれを望まない。彼女の死を望まない僕と同じように。だから、僕は絶対に戦うよ」

「ぶれないんだね、君は」


 ゲノムは諦めたようにつぶやくと、どこかうれしそうに笑い、


「これは本当に純粋に、私からのプレゼントさ」


【称号:カモを取得】

【称号:称号大臣を取得した】

【スキル:称号鑑定のレベルが7に上がった】


 称号70個目と71個目か。


【カモ:魔商人の間でいい金になると判断された称号:幸運+5】


「おい!」

「あはは、幸運が上がれば確率効果で発動する能力、例えばさっきの腐竜の息みたいな状態異常攻撃が成功しやすくなる。あって損はないだろ」


 幸運ってそういう効果があったのか。


「そうだな……ありがとう」

「礼を言う気持ちがあるなら、結婚指輪もぜひ当商会で買ってよね。ブラックドラゴンになれたその後で……じゃあね、健闘を祈るよ」


 そう言うと、ゲノムの姿が消え、時間が動きだした。

 ブラックドラゴン……か、なんでそこまで知ってるんだよ、と思いながら、僕は今からするべきことを再確認する。


 時間は12時間。

 これ以上のレベルアップは望めないが、強くなる手段は残っている。


 経験値貯金が現在、経験値3900溜まっている。

 捕食のレベルアップや経験値貯金のレベルアップで溜まる量が増えていた。


「変身!」


 アークアントに変身。

 経験値680使い、レベルを5に上げた。


【ヴィンデのレベルが上がった。各種ステータスがアップした。スキルポイントを手に入れた】

【ヴィンデのレベルは最大です。これ以上経験値を取得できません】

【スキル:運搬を取得した】

【ソルジャーアントに変身可能です】


 運搬は、物を運ぶときに力が強くなるスキルだ。


「ふぅ、これで91個目のスキル……」


 次に、ソルジャービーに変身。

 経験値861使い、レベルを5にしたが、進化可能にはならなかった。

 その後、さらにレベルを6にして、変身終了。


 変身の後遺症とでもいうべきか、だいぶHPとMPが減ったが、これくらいなら1時間もすれば全回復できる。


 スキルポイントも増えたし、これを使ってさらに強くなろう。


 叡智さん任せることになるが、10ポイント以下で入手できる、今の僕に必要なスキルがあれば教えてくれ。


【スキルポイントを9支払い、価格鑑定を取得しますか?】


 ……いや、確かにぼったくられたらしいけど、そういうのは今はいらない。

 オークと戦うために必要なものだよ。


【スキルポイントを6支払い、斬耐性を取得しますか?】


 そうそう、そういうスキルだ。オーク大将の持っていた斧に対する耐性が上がるのか。

 これは持っていた方がいい。


【スキル:斬耐性を取得した】


 こんな感じで、【殴耐性】【突耐性】を取得したところで、称号【丈夫な体】を取得。


【急浮上】【急旋回】【急降下】といった空を飛ぶときに使えるスキルを取得。

 称号【空の曲芸師】を取得し、スキル【スモーク】を取得した。

 

 空の曲芸でスモークって、アクロバット用のスモークか。飛行機もないはずのこの世界で飛行機のスモークの概念があるってどういうことだよ、とか思ったが。

 あと、スキルポイント1で入手できる【寝る】を取得。


 これでスキルは99個。

 スキルポイントは残り29か。


 叡智、あとはスキルポイントどれだけ使ってもいいから、今の僕に一番必要なスキルを教えてくれ。


【スキルポイントを23支払い自己判断能力を取得しますか?】


 叡智、頼られすぎて怒ってる? 

 そうじゃない、オークと戦うのに必要なスキルだ。

 僕よりもはるかに強い敵相手なんだ、スキルが必要なんだよ。


【スキルポイントを7支払い命の燃焼を取得しますか?】


 あれ、これ、そういえば昔に見たな。


 ブラックリトルシャークの時、毒状態を治せないかとスキルを探していた時だ。


 ……使えるのか?

 よし、叡智さん、あんたを信じるぜ。


【スキル:命の燃焼を取得した】

【称号:スキル国王を取得した】

【スキル:称号変換のレベルが2に上がった】

【スキル:スキル鑑定のレベルが8に上がった】

【スキル:猪突猛進のレベルが7に上がった】

【スキル:記憶固定のレベルが4に上がった】


 これで称号によるステータス変換が1個につき+2になった。

 一気にステータスも上がり、それに伴い一部のスキルも上昇したようだ。


「HPは913、攻撃は512……まだ半分にも満たないか」


 いや、例え半分にも満たない強さでも、こっちにはスキルがある。

 空を飛べるというアドバンテージもある。


「それに……」


 僕は命の燃焼の効果を見て、ほくそ笑む。

 叡智さん、ありがとう。

 これならもしかしたら、あいつと戦えるかもしれない。


【経験値780取得】


 ん? あ、あぁ、猛毒状態にさせたオークの経験値か。

 この調子だと、何匹分かは経験値が入りそうだな。


「フレーズ、夜明けまであと何時間だ?」

「え? 星の位置からすると、あと3時間くらいかしら」

「2時間ほど寝て、10分ウォーミングアップして、夜明け前に一気に攻める。フレーズはノーチェのところに行ってほしい。でも――」

「……うん、ノーチェにはヴィンデのことは言ったらダメなのよね。みんなにも言ってる。けど……」

「ノーチェが僕のことを知ったら、ノーチェは絶対に心を痛める。できれば、彼女が何も知らない間に全て終わっていてほしい」


 僕のせめてもの願いだ。

 本当なら今すぐに彼女に会いたい。でもそうしたら、僕はきっと彼女の意志を無視して彼女をこの森から連れ去ってしまうだろう。


「……わかった。じゃあ2時間後、起こしに来るから」

「頼んだ」


 フレーズは飛び去る前に僕を一瞥し、飛び去って行った。

 そして、僕は寝るのスキルのおかげで、すぐに眠りについた。

では、100個のスキルを含めて、現在のヴィンデのステータスを。


……………………………………

名前:ヴィンデ

種族:ベビードラゴン

レベル:4



HP 913/913(+90)

MP 815/815(+90)

状態:記憶喪失

スキルポイント 22(-33)


攻撃 512(+90)

防御 531(+130)

速度 667(+90)

魔力 512(+90)

幸運 46(+5)

経験値補正+30%


スキル:【捕食:Lv7】【言語理解:Lv2】【叡智:Lv4】【ステータス把握:Lv4】【スキル鑑定:Lv8】【索敵:Lv4】【泡:Lv3】【献身:Lv1】【硬い鱗:Lv4】【鋭い歯:Lv5】

【肺呼吸:Lv5】【土魔法:Lv4】【鮫肌:Lv2】【HP自動回復:Lv3】【忠義:Lv2】【毒攻撃:Lv2】【回復魔法:Lv3】【マッピング:Lv3】【嗅覚強化:Lv3】【変身:Lv4】

【擬態:Lv2】【良眠:Lv3】【テイム:Lv2】【君主:Lv3】【称号鑑定:Lv7】【挟力UP:Lv1】【悪食:Lv2】【アイテムBOX:Lv5】【尻尾攻撃:Lv2】【MP自動回復:Lv3】

【水魔法:Lv2】【風魔法:Lv1】【火魔法:Lv1】【美味しそうな香り:Lv2】【火の息:Lv3】【麻痺攻撃:Lv3】【感覚強化:Lv1】【軟着陸:Lv3】 【暗闇攻撃:Lv2】【鑑定:Lv5】

【脱兎:Lv4】【スケープゴート:Lv3】【経験値貯金:Lv2】【毒針:Lv2】【舌攻撃:Lv1】【蜜採取:Lv1】【殻篭り:Lv1】【吸着:Lv1】【体当たり:Lv2】【孤独耐性:Lv1】

【称号変換:Lv2】【消化促進:Lv1】【沈黙攻撃:Lv1】【猛毒攻撃:Lv1】【酸攻撃:Lv1】【錬金術:Lv1】【魔導書記:Lv2】【記憶固定:Lv4】【罠作成:Lv1】【スキル変換:Lv1】

【消臭:Lv1】【火炎の息:Lv1】【猪突猛進:Lv7】【胃拡張:Lv1】【経験値贈与:Lv1】【竜の血:Lv3】【竜の魂:Lv2】【竜の鱗:Lv2】【竜の角:Lv2】【鋭い爪:Lv2】

【飛行補助:Lv2】【角攻撃:Lv2】【息を吸う:Lv2】【ミニドラゴンブレス:Lv2】【暗視:Lv2】【遠見:Lv2】【両替:Lv1】【貨幣貯金:Lv1】【買い物:Lv6】【強者の笑み:Lv1】

【魔商人探知:Lv10】【体力購入:Lv1】【魔力購入:Lv1】【状態購入:Lv1】【魂食い:Lv1】【腐竜の爪:Lv1】【腐竜の息:Lv1】【肉体再生:Lv1】【魔王の祝福:Lv1】【探知魔法:Lv1】

【運搬:Lv1】【斬耐性:Lv1】【殴耐性:Lv1】【突耐性:Lv1】【急浮上:Lv1】【急旋回:Lv1】【急降下:Lv1】【スモーク:Lv1】【寝る:Lv1】【命の燃焼:Lv1】


称号:【転生者】【異世界魚】【記憶喪失】【捕食者】【蟹の天敵】【子持ち】【子沢山】【スキル収集家見習い】【魔術師】【出世魚】

【称号収集家見習い】【ハートブレイク】【ネームドモンスター】【毒持ち】【癒し手】【迷宮ウォーカー】【魔王を討伐せし者】【スキル収集家】【共生】【支配者】

【称号収集家】【貝の天敵】【レアアイテムイーター】【異世界有尾類】【レアモンスター】【スキルマニア】【小金持ち】【四大元素魔術師】【レアハンター】【怪人10面相】

【称号マニア】【木登り手習い】【暗闇持ち】【スキル辞書編纂者】【蜂の天敵】【蛙の天敵】【スキル編纂室長】【麻痺持ち】【沈黙持ち】【猛毒持ち】

【称号辞書編纂者】【蟻の天敵】【巣窟破壊】【蒼の守護者】【アルケミスト】【勉強家】【信者】【逃亡者】【大逃亡者】【罠師】

【称号辞書編纂室長】【成長期】【大物食い】【経験値積立人】【異世界竜】【竜族】【スキル大臣】【視力2.0】【金持ち】【ミリオネア】

【大金持ち】【キャッチ名人】【敗北者】【勝ち知らず】【勝利者】【負け知らず】【魔商人の上客】【命の売買】【魂喰らい】【カモ】

【称号大臣】【丈夫な体】【空の曲芸師】【スキル国王】

……………………………………


 正直、強くなったと言ってもまだまだオーク大将よりは弱いです。

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