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Let’s買い物タイム

100話です。ちょい長いです。

そして、ご都合主義です。

 行商人がどういう称号なのかはわからないが、んー。


 買い物がまさか召喚スキルだったとは。

 よし、やってみるか!


「買い物!」


 僕がそう叫んだ、と同時に、目の前に煙が上がり、そこから……魔商人が現れた。


【ゲノム:HP???/??? MP???/???】


 HPとMPがわからない。

 強いのか弱いのかもわからない。


 見た目は黒髪の優男――かなりイケメンの男だ。


「んー、グレート! 久しぶりの地上の空気はなんてすばらしいんだ。空の星々も綺麗だ。おっと、ベイビー、君が私を召喚してくれたのかい?」


 ゲノムはそう言って、フレーズの小さな手に口付けをした。

 相手がフレーズでよかった。ノーチェ相手なら即座に異界に送り返しているところだ。


「私じゃないわ。召喚したのはこっちのヴィンデよ」


 フレーズがそう言うと、男は僕を見て笑顔で口を開いた。

 

「××××××××××」


 ん、何を言ってるんだ?

 言葉の意味がまるでわからない。


「あれ、おかしいな、ドラゴン語が通用しないのかな?」

「ドラゴン語? 今のが?」

「おおっと、まさか人語を操るとは、すまない。さっきはこう言ったんだよ。リトルキュートなドラゴンだね。ところで、君、お金は持ってるの? 本当にベイビーのようだけどってね」

「金ならあるぞ。品物は?」

「文字は読めるかい?」

「一応」

「なら、これが品物だよ」


 ゲノムが俺にリストを渡してきた。


 薬草や毒消し草、鉄鉱石や銅鉱石とかか。


「なぁ、力が上がる薬とかはないのか?」

「買い物レベルが上がればそういうアイテムもあるよ。今出せるのはレア度2までのアイテムだけだからね」


 200種類はあるな。

 

「直接見ることはできるか? レア度2のものを見たいんだけど」

「あぁ、待ってね。はい、ポン!」


 煙がどろんと出て、アイテムが現れた。

 草や石がほとんどだが、確かにこれまで見たことのないものばかりだ。


【スキル:鑑定のレベルが3に上がった】


 よし。


「鉄鉱石と銅鉱石を10個くれ。ちょうど銀貨3枚だな」

「おぉっと、計算得意だね。はい、銀貨1、2、3枚と、確かに受け取ったよ」


 アイテムBOXの中に収納する。


【スキル:買い物のレベルが2に上がった】


 簡単にレベルが上がるな。レベル3には合計銀貨10枚の買い物か。

 新しいリストを受け取る。


「ねぇ、ヴィンデ、あれを見て!」

「あれって?」


 後ろを振り返ると、松明が燃えていた。

 別になにも――え?


 炎の揺らぎがが止まっている。


「あぁ、買い物中は時間が止まるようにしてあるんだ」

「してあるって、そんなことができるのか?」

「うん、時空間魔法でね。もしも万引きでもしようなら、永遠に止まった世界の中で生きてもらうよ」

「……なぁ、あんたの力を使ってオークの群れを倒すとかできないか?」

「それはダメだよ。私は死の商人じゃないんだ。オークだろうと将来は客になる可能性があるからね」

「なら、一定時間時間を止めていてもらうことは? そのあいだに強くなりたいから」

「それもダメ。買い物しないなら時間を動かして私は帰るよ」


 ちっ、ダメか。

 時空間魔法、覚えられないか?


【時空間魔法を取得するにはスキルポイントが足りません】


 だよな。無理か。

 とりあえず、レア度3までのアイテムを全部出してもらって、鑑定レベルを4に上げた。

 

「まぁ、時間が止まるというのならゆっくり買い物をさせてもらうか。フレーズ、何か買いたいものあるか?」


 リストを見せると、フレーズは目を輝かせてアイテムを眺め、


「いいの? ヴィンデのおごり?」

「ああ、買い物をしないといけないからな」

「じゃあ、この服」

「はい、銀貨20枚だよ」


 20万円か。高いが、ちょうどいい。

 金貨を1枚渡して、銀貨80枚を受け取る。


【スキル:買い物のレベルが3に上がった】


「優しいねぇ。いい旦那さんになれるよ」

「いい旦那さんになるつもりだが、フレーズとはそんな関係じゃない」

「そうなのか? それは残念だ。ペアリングでも用意しようとおもったのに」


 レア度4のアイテムの数はそれほど多くなかったのでレベルアップにはならなかったが、目的のアイテムが見つかった。

 それは一本の薬瓶だった。


……………………………………………………

力の妙薬【薬品】 レア:★★★★


一時的に力を50%増加させる薬。効果は1時間。同じ薬による重複効果はない。

貴族の間では精力剤として使われることもある。

……………………………………………………


 力が1.5倍。

 これならだいぶいいアイテムだ。


「金貨1枚だよ。買うかい?」

「1時間100万円か……でも、3本くれ」

「まいどどうも」


【スキル:買い物のレベルが4に上がった】


 次は金貨10枚か。


「リトルベイビー、いい買いっぷりだね。気に入ったよ。これをプレゼントさ」


 え? 何かくれるのか?

 そう思った時だった。


【称号:魔商人の上客を取得した】

【スキル:魔商人探知を取得した】

【スキル:魔商人探知のレベルが10に上がった】


「称号とスキル?」

「そうさ、なんと、このスキルがあれば、世界中に隠遁している魔商人を探すことができるのさ。特別にレベル10にしてあげるよ」


 そんなこと可能なのか?

 こいつ、何者だ?


「他にも貰える称号やスキルはあるのか?」

「それは秘密だよ」 


 んー、秘密か。


「魔商人はゲノムがいれば十分だと思うが」

「そうでもないよ。世界には、鍛冶専門の魔商人や薬専門、服専門の魔商人がいる。私はまだまだ下っ端だからね、こうして呼ばれたところどこにでもいかないとお金が稼げない半人前さ。それに、スキル変換と称号変換を持ってる君にはいいプレゼントだろ?」

「…………!?」


 そこまでばれているのか。

 といいながら、称号を鑑定してみたところ、


【魔商人の上客:魔商人にぼったくり価格で商品を買わされた称号:魔商人探知取得】


「おい! なんだよ、ぼったくり価格って」

「あはは、ドンマイ! でも、出張費込みの値段だと思えばいいし、君も納得して買ってるんでしょ?」


 ぐっ、確かに。

 元値がわからないが、それでも僕は納得して商品を買っている。

 そもそも、ゲームでもこういう便利な道具屋は値段が高いものだ。


「わかった。ぼったくり価格でもいい。オークを倒すのに使える装備品とかあるか?」

「そうだねぇ。とりあえず、これだけ見て、鑑定レベルを5に上げて」


 そう言って、ゲノムはレア度4のアイテムをさらに出した。

 そこまでこっちの情報がばれていたとは。 


 言われた通り、鑑定レベルを5に上げた。


……………………………………………………

竜の首飾り【薬品】 レア:★★★★


竜の魂の込められた首飾り。

防御力を大きく上げる力がある。

……………………………………………………


「これなら、金貨200枚だね」

「……ぼったくり価格か?」

「さぁ、どうだろうね」

「……金貨1200枚払うから、何か称号をくれ」


 僕がそう言うと、


「ははは、金貨1000枚で称号1つって、君は本気で言ってるのか?」

「あぁ。大切な人を助けるために必要なんだ」


 駆け引きなんてしない。こっちの最大の手でいく。

 守銭奴のこいつなら乗ってくると思った。


「……ふっ、いいよ。わかった」


【スキル:買い物のレベルが5に上がった】

【スキル:買い物のレベルが6に上がった】

【称号:命の売買】

【スキル:体力購入を取得した】

【スキル:魔力購入を取得した】

【スキル:状態購入を取得した】


「お金を払うことで、HPやMPを回復したり、状態異常を治療したりできるスキルだよ。レベルが低いほど値段が高いから気を付けて。そうだね、レベル1だと、HP、MP1ポイントにつき銀貨1枚、毒の治療だと銀貨10枚くらいかな。あと、貨幣貯蓄やアイテムBOXにお金をいれてないと使えなくなるから」

「……ちなみに、消えたお金はどこにいくんだ?」

「もちろん、私が貰うよ」


 心の中で、守銭奴め、と呟く。

 でも、今のでステータスが4増えたし、本当に困ったときは金のことなど言っていられない。

 緊急時には使えるスキルだ。


「なぁ、僕は記憶喪失なんだが、それも治せるのか?」

「治せるよ。金貨10万枚で」


 ……そうか、治せないのか。


 よし、首輪も買ったし、付けるとするか。


「何してるんだい?」

「え? いや、買ったから付けようとおもって」

「あはは、違う違う。説明を読まなかったの? その竜の首飾りには竜の魂が入っているんだよ。ならば、君はそれをどうするべきかわかるはずだよ」


 ……あぁ、そういうことか。


「もしかして、食べればいいのか?」

「御明察。命を食べるのと違う。君が倒したわけじゃないから経験値は手に入らないけど、竜の力が手に入るよ」


 オリハルコン丸薬と違って結構大きいんだよな。無機物を食べるのは、本能的に嫌だ。でも、僕は覚悟を決めてそれを飲み込んだ。


「勿体ない」


 横でフレーズが呟いたが、気にしない。

 すると、



【称号:魂喰らいを取得した】

【スキル:魂食いを取得した】

【スキル:竜の魂のレベルが2に上がった】

【スキル:竜の鱗のレベルが2に上がった】

【スキル:竜の角のレベルが2に上がった】

【スキル:硬い鱗のレベルが4に上がった】

【スキル:鋭い歯のレベルが5に上がった】

【スキル:鋭い爪のレベルが2に上がった】

【スキル:肺呼吸のレベルが5に上がった】

【スキル:飛行補助のレベルが2に上がった】

【スキル:角攻撃のレベルが2に上がった】

【スキル:息を吸うのレベルが2に上がった】

【スキル:ミニドラゴンブレスのレベルが2に上がった】

【スキル:竜の血のレベルが3に上がった】

【スキル:腐竜の爪を取得した】

【スキル:腐竜の息を取得した】

【スキル:肉体再生を取得した】

【スキル:魔王の祝福を取得した】


 ぐっ、肉体が変化していく気がする。


「ドラゴンゾンビの魂だからね。害はないはずだけど、どうだい?」


 ドラゴンゾンビって、アンデッド系の魂か。


「……あぁ、思ったより悪くない。それにしても、魔王の祝福とか、凄いな。ステータス全部+30だなんて」

「え? それは普通のドラゴンゾンビだから……あぁ、もしかして……」

「ん?」

「魂食いの説明を見てみたらいいよ」


……………………………………………………

魂食い:Lv1 レア度:★×6


レベルアップ条件:魂喰らいを10回成功させる。


効果説明:魂の篭ったアイテムを食べるとスキルを入手する。

魔物を食べると、称号やスキルを入手することがある(極稀)。


入手条件:称号【魂喰らい】を入手

……………………………………………………


「最近、今日か昨日か、魔王を食べたんだね。その力がまだ残っていたんだよ。その魔王が君に力を与えたいみたいだ。祝福はそういうスキルだからね」

「……そうか」


 フォーカス……ありがとう。

 お前にもらった力、絶対に役立てて見せる。


「ところで、魂アイテムを探すためのスキルを取得できるアイテムがあるんだけど、金貨300枚で買わないかい?」


 お金は全て搾り取られそうな勢いだ。

スキル以外のステータスは以下の通り。

……………………………………

名前:ヴィンデ

種族:ベビードラゴン

レベル:4


HP 823/823(+108)

MP 725/725(+108)

状態:記憶喪失

スキルポイント 55(+12)


攻撃 422(+63)

防御 441(+73)

速度 577(+84)

魔力 422(+68)

幸運 41(+9)

経験値補正+30%

……………………………………

他のスキルの説明は次回。


100話ありがとうございます。

思えば、この作品は本当におふざけ開始です。

ブラックバスがブルーギルを食べる動画を見て、開始しています。

プロットも何もありません。見切り発車で、一昨日、92話を書くまでアネモネのこともフォーカスのこともすっかり忘れていたんです。でも、なんとか第一部終了までいっきにいけそうです。

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