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魔天創記 (弐)  作者: ちゃすけ丸
第2章
9/74

~ 8 ~

 私はオールトという街にあるルーヴィエ修道院から、この町に来ました。



 一ヶ月ほど前から、修道院で暮らす修道士・修道女たちに変化が起き始めたのです。



 私たちは清貧・貞潔・服従の三つの修道誓願を立てて生活していたのですが、日に日にその誓いを破り街に出て遊ぶ者が増え始めました。



 それと同時期に次々と街で殺人事件が起き始めたのです。



 街の人々は修道院の乱れが女神様の怒りに触れ、今回の事件を招いたと思っています。



 悪い噂は瞬く間に広がり、今では修道院に巡礼する者は皆無となりました。



 更に悪いことに、誓いを破った者が修道院を去るばかりではなく、自分達も同じ目に遭うのではと考える者達が現れ、次々と修道院を去っていきました。



 今では半分以下の人数しか残っておりません。



 それでも、この現象は続いています。



 私は修道士や修道女たちが、本心で誓いを破ったとは思えないのです。



 きっと、悪魔か何かに取り憑かれたに違いありません!



「ご主人様~! また考えことですか~?」



 レイヴァンはベッドの上でエリィの話を思い出していた。



 そこへ突然リルの無邪気な声が響く。



「また酔っているんじゃないだろうな?」



「今日は酔ってないです!」



「なら、明日に備えてさっさと寝ることだ」



「解ってるです!」



 そう答えるも彼女の目は爛々と輝いている。



「どうした?」



「おやすみのキスして欲しいです! おでこで良いです!」



「寝ろ」



 レイヴァンは要望に一切応じず彼女に背を向けて目を閉じた。

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