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魔天創記 (弐)  作者: ちゃすけ丸
第6章
54/74

~ 53 ~

 悪魔の突き出した黒い剣はブライトの腹部を貫いていた。



 切っ先からは鮮血が地面に滴り落ちている。



「その命を賭して封印の楔を守ったか」



 悪魔が不適に笑い剣を抜き取るとブライトは膝から崩れ落ちた。



 女性陣が絶句する中、光をまとったレイヴァンは悪魔の側面に現れると怒りの咆哮と共に光る剣を振り抜いた。



 完全に不意を突かれた悪魔は咄嗟に炎の壁を展開して剣を受け止めようとしたが、彼の振るった剣は炎を切り裂くと脇腹を捉えた。



 呻く悪魔に対してレイヴァンは攻撃の手を緩めない。



 渾身の前蹴りを入れて吹き飛ばすと間髪を容れずに無数の光の矢を繰り出す。



 悪魔は全身で矢を受けながらも空中で体勢を整え器用に着地すると、すかさず剣を構えて間合いを詰めてくる相手を迎え撃つ。



 互いの剣が交わると甲高い金属音と共に衝撃波が広がり空気を振るわせた。



「その剣、天使ミカエルの剣だな」



「そんなもの知るか!」



「そうか。 お前たち人間は何故かミカエリスと呼ぶのだったな」



 妙に嬉しそう話す悪魔に対しレイヴァンは険しい表情を緩めなかった。



「奴の剣を持つ人間が近くにいると聞かされたときは正直焦ったが、まさかこれほど弱いとは。 安心したぞ」



「本当に弱いのか、すぐに解らせてやる」



「封印の楔を解き放ち、ルシファー様を脅かす唯一の存在を葬り去る。 まさに一挙両得よ!」



「やれるものならやってみろ!」



 拮抗した鍔迫り合いを力で押し切ると、レイヴァンは再び剣を振るった。

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