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「なんでぇ、今度はガキと澄ました野郎が出て来やがったか!」
「リルはガキじゃないです!」
「良いからリルは黙っていろ」
「はいです」
レイヴァンは三人の男を睨むと口を開く。
「この御時世に集団で女を襲っているとは気楽だな」
「なんだ、てめぇ! 黒いコート着て澄ましてんじゃねぇよ!」
「ぶっ殺されたくなかったら、とっとと立ち去れ!」
男達は剣を構えて強い口調でレイヴァンを威嚇するが、彼はまったく動じることがなかった。
レイヴァンの背中は実に頼もしい。
落ち着いて絡まれていた女の子へと視線を移すと、格好が独特なことに気がついた。
肌の露出を極力抑えた上に、ゆったりとした意匠の服は彼女の身体の線を残念なほどに隠している。
白を基調にしたワンピースと帽子。
それに胸元で光るロザリオ。
……まさか?
そう思った瞬間、目の前のレイヴァンも同じことを口にした。
「そこの女、見るからに修道女だな」
「は、はい。 私はオールトの街にあるルーヴィエ修道院から、この町に」
彼女の発言に思わずリルと顔を見合わせた。
「なるほどな」
レイヴァンは一言頷くと、男たちに視線を戻す。
「悪いがその女に用ができた。 こちらに引き渡してもらおうか?」
「なんだと!? この女は、俺たちに用があるって言って来たんだ!」
「てめぇは、すっこんでろ!」
三人は激しく言葉を浴びせてくるが、彼は常に冷静に言葉を返した。
「どんな用だ?」
「はぁ? てめぇに教える義理はねぇが、教えてやる! この女が、自分の街で起きた事件を解決して欲しいからって、ここらじゃ一番強い俺たちを雇おうっていうわけなんだよ!」
「それがどうして、こんな所で油を売っている?」
「ただ、雇おうにも金が一枚の銅貨もねぇんだとよ!」
「金もねぇのに、最強の俺様たちを雇えるわけねぇだろう!」




