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ウィルたちとの会話の後、いつもより早い朝食を済ませた三人は修道院入り口の門前にいた。
レイヴァンは壁に身体を預けて腕を組み、目を瞑って静かに何かを待っている。
リルは逸る気持ちを抑えきれない様子で頻繁に門の奥を覗き込んでいた。
しばらくして何かを見つけたリルが声を上げると、レイヴァンは閉じていた目を開け、腰を下ろしていたブライトは短い掛声に合わせて立ち上がる。
彼らの前に現れたのは小さな手荷物を持ったマリアンだった。
「あら? レイヴァンもこれから何処かへ出かけるのですか?」
「ご主人様はお姉さんの護衛をするです!」
レイヴァンが黙っていると、隣にいたリルが代わりに答えた。
「……一緒に行ってくれるの?」
レイヴァンが短く返事をすると彼女は笑顔を見せた。
「ありがとう、レイヴァン。 正直なところ独りで出かけるのは寂しかったから嬉しいわ。 そして……」
「リルはご主人様に仕えるリルです!」
「よろしくお願いします、リルさん」
「任せて欲しいです!」
丁寧に頭を下げるマリアンに向かってリルは得意げに小さな拳で胸を叩いた。




