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第二話　異世界【アルカナ】

で、あれよこれよでここに送られて今に至るわけなんだけれども、いや、ホントにここ何処よ？

辺りを見回すと、今僕が立っているこの場所を除き、木と草であんまり奥が見えない。

まあ、でも頭の中を整理したおかげで忘れてたことを思い出した。

「おいで、世界の鍵(クラウン)」

曰く、別にこんな風に言わなくても念じれば普通に使えるらしいのだけれど、何となく言葉に出して言ってみたかった。

すると、少し光を放ちながら、真っ白い本がどこからともなく現れた。

それを開き、僕が欲しい情報を因果に接続し、この世界のことと今現在の場所をダウンロードし、情報を得る。

入ってきた情報、世界名「アルカナ」。国は全部で五つ。

真ん中にある国を囲うようにして国が――というより大陸があるらしい。

一つの大陸に一つの国があるみたいで、東の国【ジパング】西の国【ヨルムガント】南の国【オーズウェルト】北の国【アラス】の五つ。

少し前はお互い無干渉で、いいとこ貿易のみ。それが突然ある出来事により、干渉せざるをえなくなったらしい。