けいき屋
無茶苦茶てきとうです
「えーとじゃあ今日からお願いできるかな?」
謎の面会者からの仕事の面接で俺は囚人ナンバー018今日からここで働くことになった。
けれど一応犯罪者の俺を雇ってくれるここは相当やばいのだろう。
刑務所から出て案内された場所はこじんまりしたただのケーキ屋にしか見えない。
「ようこそここは、そこそこいや、ほんの少し人気のあるケーキ屋だ!」
白いエプロンに眼鏡をかけ長髪の20代前半身長は175センチくらいの男が
店に入った瞬間出迎えてくれた。
「今日からよろしくお願いします。」俺は、少し驚いたが優しそうな雰囲気になぜか親近感がわいた。
「じゃあまずはこれに着替えてくれるかな?」そう言って渡されたのは新品の腰だけのエプロンと茶色い帽子だった。「じゃあ君は商品の陳列とお会計お願いね」そう言って男は裏の調理場に引っ込んでいった。
開店までの時間はあと30分くらいだろうか。とりあえず商品名と商品の配置を覚えることにした。
残り時間が5分くらいになったころ裏に引っ込んでいった男が戻ってきた
「そうそう言い忘れていたけどこう見えて店長だから。あと今日の従業員は俺と君だけだからよろしく
わかんないことがあったら聞いてね」
マジかこいつ。店長のいい加減なところが垣間見えたがそんなことは気にしてはやっていけないと思いながら店が開店した。さすがに、平日の午前中ということもあったので客はあまり来なかったが帰宅のピーク時にはそれなりに人が来た。確かに店長の言うとうりだった。そんなこんなで初出勤の一日が終わった。
二日目は店長が朝早くから来てほしいというので行ってみたが店が開いていない。しょうがない店長に電話するか。なかなか電話に出ない店長は何なんだ昨日初めて会ったが結構だらしがない人なのか?
「あ、おはようどうしたの?」「寝ぼけているんですか?昨日早朝に店に来いと言われたんで来たんですが店が開いていなくて」「あ、やっべー寝過ごしたな悪いけど裏口においてある荷物店の中に入れといてくれる?カギは看板の裏側にあるからじゃよろしく」いや、まだ出勤して二日目なんだけど緩すぎでしょこの人。まあ一応やっておくか。荷物を店の中に入れてから一時間たったころだろうか150センチくらいの
パーカーを着た小柄な体系の子供?が店の中に入っててきた。
「きみまだ開店の時間じゃないよ」俺はきっと間違えてきたのだろうと思い追い返そうと思った
「はぁ?知っているしてかあんた誰だよ」店の中に広がる彼?彼女?声はまるで泥棒を威嚇しているかのようだった。「いや、俺は昨日からここで働き始めたものだが?」少々ビビッてしまったがここは大人の態様をしようと冷静さを出して答えてみた。性別が分からないのでここでは奴ということにした。
俺は厨房の中に入ることが店長から禁止されているので入れず奴が厨房の中に入っていくのを見守るしかなかった。奴が入ってすぐバシッという音が聞こえたそれと同時に店の中に見るからにやばそうな巨体で
タトゥーのはいった男が入ってきた。「当店はまだ開店して…」「店長に『タイムイズマネー』と伝えてくれ」困ったことになった店長はいないし厨房にへんな奴は奴がいるし目の前にはやばそうな人がいるし。そんな時後ろの厨房から店長が出てきた。俺は思わず叫びそうになったがそれと同時に助かったという安堵が込み上げてきた。「タイムイズマネー」巨体の男が言った。店長は黙って別室に男を連れて行った。「あんた何してんの?厨房で店長が寝てたらたたき起こさないとダメでしょう?」さっきの奴が言ってきた。
「しょうがないだろう店長から入るなって言われてんだから」そういうと奴はさっさと店を出て行ってしまった。何だったんだ…。しばらくして店長が戻ってきた。「店長さっきの人は?」「ん?あーケーキを買って帰ったよ」「じゃあさっき男の人が言っていたタイムイズマネーは?」「あーもういいか10年から囚人は金を払えば刑期が短縮できるようになっただろう?それでこの店は囚人に金を渡すその代わりに彼らのDNAをもらうことをしているんだ」確かに法が変わり金を払えば刑期は短くなるそれでも一年で一千万その代わりにすべての罪が1.5倍の長さになりすべての罪状を足した時間が刑期になった。ちなみになぜ俺がここで働いているかというと刑務所でおりこうさんになり特別措置を使ったからだ。特別措置は、大体半年外に出られるかわりに人工衛星が24時間GPSで監視されている。
「それは誰でもできるんですか?」金額によってはこんなところで働くよりよっぽどいい何より俺の刑期の250年が少しでも短くなればなんでもいい。
「まあそうだけど、なにやりたいの?」「お願いします」
今度の仕事は何をやるんだか見当もつかないがきっとろくでもないのだろう。