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赤く染まった撫子に。(2)
「何か、変わったことはありましたか?」
「いえ、特には・・・」
聞き込み調査をしているのは、砂糖だ。
その強面のおかげで、皆がすこし後ずさりをしている。
あはは、嫌われてやんの!
寒気がしたので話を戻そう。
今回の事件は、強盗殺人。
可能性は二つある。
一つは、全く見知らぬ人が行った場合。
もう一つは、身内の犯行だ。
家の中がさほど荒らされておらず、貴重な物の場所を全て把握していたことから、今回は身内の犯行と考えられている。
なので、怪しい人物の特徴から親戚を特定しようとしているのだ。
犯行現場は、町中の一軒家。防犯カメラもなかったのでそう簡単に見つかりはしない。
もちろん、強面の甘党な砂糖ではなおさら・・・
ハクション!
話を戻そう。
「なにか、変わったことはありましたか?」
「あぁ、そういえば最近そのお宅は頻繁に車が止まっていました。」
「車種は?」
「灰色のワゴン車だったと思います。」
ひ! 今にらまれた気がする!