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太陽は、黒く染まる。(4)
小さな、青い光が見える。
事件の被害者と、刑事である井上は、同じ養成所の出身だった。
その時に、井上は思ったのだ。
こいつが、親を殺した犯人だ、と。
彼は、犯人の顔を覚えていた。
何よりも、頬にある痣は忘れるはずもない。
彼の、憎き相手は偶然にも目の前にいた。
拘置所のなかで、井上は過去を思い出していた。
何を間違ったのだろうか。
こつ、こつ、と、足音が響く。
捜査班の班長だ。
「井上、一つ勘違いをしているようだから、言っておくが、お前の両親を殺した男は自害していた。」
「な!?」
「以上だ。」
血に染まった太陽の秘密は、実にあっけないものだった。
更新が、遅くなりまして、誠に申し訳ございませんでした!!