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紅き月が現ずる夜に。  作者: 朱羽の索夜
2/2

命を刈る者との暮らし

はい。どうも。

前回の最後で、死神が出てきました。

どういうことなのでしょうか。

それではどうぞ。

部屋に朝日が差し込む。

本来吸血鬼とは太陽が苦手なはずなのだが、オグデンさんたちからもらった魔法のおかげなのか、私は日中でも活動出来る。

いわゆる『デイウォーカー』だ。

しかし、やはり夜のほうが力は発揮出来るのだが。

ちなみに、私は16歳。

「ネフィリアちゃん!ネフィリアちゃんの髪型ってなんていうのー?」

と、無邪気に聞いてくる女の子。

彼女は『ベルラ・リトス』。死神の女の子だ。

「えっと…確か、『クラウンハーフアップ』…だったかな。お母様が小さい頃にやってくれたんだけど、気に入っちゃって。それから練習して、出来るようになったんだ。」

言うなればS○Oのア○ナみたいな…

って、誰よこれ何の記憶なのよ。

「へぇー。く…くら…?」

「『クラウンハーフアップ』ね。」

「そうそう、なんとかハーフアップ!」

ほんとに大丈夫なのだろうか。

「おぅおぅ。ネフィリアちゃん。今日もベルラの相手してくれて助かるわ。」

と言いながらガタイのいい男の人が出てきた。

彼は『カリア・リトス』。ベルラの父親であり、故に種族も死神。

そういえば、『死神』は『亡霊』の勢力にあり、『吸血鬼』が所属する『妖怪』とは土地を奪い合う仲のはずだが…?

「今から狩り行くんだが、一緒に来るか?ふたりとも。」

「はい!行きます!行きたいです!」

「私も行くー!」

狩り。普通、死神の『狩り』とは、死に際の人間の魂をそれぞれの持ち武器で狩る…というものなのだ。

だがこの人…人?たちは温厚だからか滅多に人間を襲うことがない――なんてことはなく。吸血鬼の私がこの家にお邪魔したことで少し頻度を下げているのだろう。

ってなわけで、今から行く『狩り』は、そのへんの動物を狩るだけなのだ。





















〜数時間後・帰り道〜

「いやー。いっぱい狩ったね。」

「そうだね。」

「ここら一帯に自然が広がってるから…だろうな。」

カリアさんの言う通り、ここらへんには広大な自然が広がっている。

そのため動物たちが沢山居るのだ。

「そいや、明日の授業は何なんだ?ネフィリアちゃん。」

と、カリアさんが聞いてくる。

驚いたことに、この死神の土地でも『学校』というものがあるのだ。

「明日は…『実技』ですかね。」

「『実技』かぁ…俺はあれ剣しか使えんかったなぁ。そういや、ネフィリアちゃんて、何の武器使ってんの?」

というカリアさん。

死神の持ち武器には色々あり、『剣』、『鎌』、『鞭』といったものがある。

大抵の死神は『鎌』を選ぶ。動きが単純で命を刈り取りやすい(死神談)からだ。

逆に、『鞭』などは少数派。

そんな中、私が持ち武器に選んだのは…

「私の持ち武器ですか?――それは…秘密です。でも、いずれわかりますよ。だって…私今、()()()()()()()()()()()()()。」

「――っ!?…ネフィリアちゃん、そういうのは当たるからな…急ぐぞ!ベルラ、走って来れるか!?」

「うん!」

私は…幼少期から、『第6感』が優れていた。

なにかの勘やらは、結構当たる。

つまり、この『嫌な予感』も、あたっている可能性は高かった。





















〜死神の村〜

――果たして。

死神の村についてみると、あたり一面が火の海となった光景が目に飛び込んできた。

(あぁ。遅かったのか。)

と、私が嘆息するなか、

「マキア!どこだマキア!」

「おかあさーん!」

と、母…『マキア・リトス』を探すカリアさんとベルラが見えた。

そして、その後ろから近づく不審な影も。

「――っ!」

私は、途中にあった木の枝を拾い、妖力を込めて不審な影へと振り下ろした。

『カキィン』

と、音を立て、木の枝と鋭利な刃物が鍔迫り合いを始める。

「あなたは、誰。」

と、私は聞く。

「俺は…名乗るようなものではない。どうせ死ぬんだ。」

と、半ばあきらめたような、それで居て密かに私に期待しているような口調で男は言う。

つまり…殺してくれっての?

途端、

『バキィ』

と音を立てて枝が折れた。

私は後方へ飛び、

「ベルラ!カリアさん!後ろへ!」

二人に避難指示を出す。

それを聞いた二人は、すぐさま走り出す。

「さて…本気で戦い合いましょう? 」

私は手を前に伸ばす。

すると、彼方から二本のなにかが飛来してきた。

私はそれを片手に一本ずつ持つ。

『双剣』。二本の剣を携える姿は凛々しかった。

だが、形状が歪だ。

柄は他の剣と同じく棒状だが、刃が少し反っている。

そのことに男は驚いたが。

「ほう。だが、ここの学徒は弱いだろう?」

「戦ったの!?」

私は驚く。まさか、学校の全員と戦って勝ったなんて。

「さぁ、来い!」





















――剣戟が、木霊する。

少しばかり小さい村で対峙するは、2つの影。

片や、長剣を手にする男。片や、二本の剣を持つ女。

女からは蝙蝠の羽が生えており、吸血鬼だということがうかがえる。

木霊する剣戟は終わることなく、戦いの長期化を予感させた。





















おわらない。

相手の剣が重く、ジリジリと後ろへ下がっていく。

そこで、一旦打ち合いが止まる。

「なぁ、なんでお前が…『吸血鬼』がここに居るんだ?お前ら敵同士だろ?」

と、今更ながら男が聞いてくる。

「あなたに教える必要、ないわ。」

と、言い放つ。その瞬間。

「そうかよ」

男が吐き捨て、私の体は宙を舞った。

そして

『ボチャン』

と、流れる川に落ちた。





















――落ちてゆく。

川底へと…

って、なんで生きれてるの。私。

…吸血鬼の弱点じゃん。流水って。

それが効いてない。ナンデ?

まぁ、いい。ここから奇襲すれば…!

ここで、私の心の奥底にある『復讐心』に火がついた。気がした。





















様子をうかがう。

さっきの男は隠れた二人を殺そうとしているようで、気配を探っている。

私は、2つの剣に力を込め、一気に川から飛び出した。





















大きな音に反応する男。

満月に影がかかり、あたりを隠す。

男は月を見た。

そこには。

すっかり形状が変わってしまった剣を、真ん中で何らかの方法で止め、まるで『(はさみ)』となってしまった剣を構える吸血鬼がいた。

男は心底驚愕した。





















私の持ち武器――それは、『鋏』だ。

左右から挟むようにして命を刈り取る。

鋏は、支給された当初は安物のものだったが、今使っているものは、学校の三宝…『剣』、『鎌』、『鋏』…のうちの『鋏』だ。

つまりレアリティは最高。一世一代の鋏である。

そんな鋏を、私は()()()()

分解した途端、形状が剣のようになったので、『双剣』としても使えることが分かった。

鋏のネジ代わりは、妖力だ。妖力で2つの剣を留めた。

すると、摩訶不思議。形状が変わり、完全に『鋏』といえる形状になった。

柄部分は棒状だったものが広がり円に。両刃なのには変わりないが、内側のほうが鋭い気がする。

さらに、なにか色々と装飾がついており、もとの無骨だった青みがかった白の剣からきらびやかな金の鋏に変わっている。

私は、この鋏…『ゼーレジャグド・シェーレ』を構え、男を殺す…前に、妖力で周りを囲み、逃げられなくする。

途端。男は観念したように私を見上げた。

私と男の体がすれ違う。

『シャキン』

と、音がなり、男の魂は刈り取られた。

はい。死神の村が襲われてしまいました。

これにより、ネフィリアさんの心情にも変化が出そうです。

それではばいなら!

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