黒木淳のお話8 うさぎちゃん
うさぎ小屋の中にはとんでもないものがあった。
淳「分かるよ。すごいきれいだし」
理沙はコクコクと頷いた。
理沙「さて水やり水やり。じょうろはどこにあるかなー?」
キョロキョロと見回したが花壇の近くには無かった。
「あった!」
うさぎ小屋の前に乱雑に落ちていた。
「昨日の当番誰さ?もう最悪」
理沙は小走りでじょうろを拾いに行った。それについていく。
「あって良かったね」
「良くない。誰か踏んだら壊れちゃうよー」
うさぎ小屋の中を見ると薄暗くなっていた。
「さーてこれが我が校のうさぎか」
ウサギだウサギだ。ワクワクするぞ。
「うさぎ嫌い…」
思い出したように理沙が俺の後ろに隠れる。
「俺は好き。ん?一匹もいなくね」
せっかく見に来たってのに…
「朝だしあの土管みたいなやつに隠れてるんだよ。あれも多分うんこまみれで絶対ばっちい」
理沙が中々とんでもないことを言って嫌だ。
「そういうことね。納得した」
だが、次の瞬間信じ難いものを見た。死角にあったため最初は全く気付かなかった。
「うわああああ!!」
後ろに勢いよく倒れた。理沙は避けたが、心底驚いた表情をしている。
「えー!何だよもう。あっぶないなあ…めっちゃビックリしたじゃん!」
「あれ…あれ…!」
小屋の隅っこに転がっていた信じ難いものを指さした。