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どうやら僕はゴーレムみたいです。

2話投稿です。


僕の前世では"異世界転生モノ"というのは割とメジャーな分野であり、特に「なれる小説」の作品が人気であった。



そこでは地球に住んでいる人が異世界に転生して、剣や魔法を駆使して魔王を倒す冒険譚だとか、悪役令嬢に転生して没落を回避したりだとか、色んな物語があった。



病弱であったとは言っても毎日生死を彷徨い手術の繰り返しなんてことはなく、基本的には暇な時間が多かったため、その辺りの小説はちょこちょこ読んでいた。



魔物に転生する話もあったけど、有名だったのは最強のスライムに転生して無双する物語で、スタートから瓦礫の山に放置されたゴーレムに生まれ変わった話はなかったと思う。



(本当になんでゴーレムなんだよ!せめてかっこいいドラゴンとか愛くるしいスライムに転生させてくれよ!)



僕は天を仰…ぐのは上手く首が動かないため天を仰いだ気持ちになった。


(どうせ異世界転生するなら魔法とか使いたかったよ!それに比べてゴーレムはどうだ!?攻撃手段なんて物理攻撃しかなさそうじゃん!)



僕の不満はそこであった。イメージ的に、優太の中ではゴーレムはなんとなく頭の弱そうなモンスターである。



RPGとか異世界転生モノの小説にとって、ゴーレムは序盤の壁みたいな立ち位置であり、「動きが遅いけど一撃が重い」みたいなモンスターである。



そして特に異世界転生モノでは主人公達は"極大炎熱魔法"やら"古代究極魔法"やら大層な名前の魔法を駆使して敵を殲滅していたのだが、ゴーレムの攻撃手段は"握りつぶす"だとか"叩き潰す"みたいな物理攻撃しかみたことない。


(どうせならかっこいい魔法とか使ってみたかった…。というか!!)



そもそも僕って話せるのか?



そういうので見るゴーレムって機械の塊みたいなモンスターだから基本的には声は出てないし、出せたとしてもドラ〇エでチラッとあった「フンガー!」ぐらいしか見たことない。



せめて「オデ…ユウタ…」とか「ワルイ…ゴーレム…ジャナイヨ…」とか話せることを祈って僕は言葉を出そうとしてみた



「………ギ……。」



あっ…これ詰んだ。このままだとそこらのモンスターと同じように討伐されるやつだ…。



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