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第八十三話 ザムウェルの力 ~カールとの死闘~

「たしかにとらえたはずなのに……」


 ザムウェルは無表情のまま、何もなかったかのように立っている。


「うぐわぁ!」


 強烈な衝撃が右脇腹にささる。


「カール!」


 ふっとばされながら自分の居た場所を見るとカールが居た。

 カールの強烈なケリで吹き飛ばされたのだ。

 何とかうまく着地したが、ザムウェルに攻撃が全く通用しないというのは想定外。


「フム。思った以上に成長したな」


 ザムウェルは不敵な笑みを浮かべながらつぶやいた。


「どういう事だ!」


 ザムウェルに向かって飛び出した。


「おっと。アルス。オレの事を忘れるなよ」


 カールが目の前に立ちはだかった。


「カール! 目を覚ませ!」

「オレは冷静だよ。アルスとは会った時からずっと戦いたかったんだ」


 カールは次々と手刀を繰り出してくる。

 少し離れた場所でザムウェルが腕を組んだままこちらを見ている。

 カールの手刀をさばくのは余裕があるがザムウェルにも意識を配らないといけないため神経をすりへらす。


「ほら。どうした!」


 カールはさらにスピードをあげてくる。


「カール! 今まで一緒に過ごした日々は何だったんだ! アイラも、ノルも、そこに居るザムウェルのせいで命を落としたんだぞ!」


 俺の叫びにも動じること無くカールは表情を変えること無く攻撃を続ける。

 カールは最初から仲間でも何でもなかったというのか……。


「うわあああ!」


 レーヴァテインにRPをそそぎ一気にふりぬいた。

 その長さはザムウェルに届くほどでカールもろとも振り払った。


 レーヴァテインの切先が届いたはずのザムウェルは無表情のまま立っている。

 カールには刀身が強烈に衝突するが完璧にガードされた。

 だがカールはザムウェルの方向へと吹っ飛んだ。

 そのままザムウェルへと衝突した。


「すまない。オヤジ」


 カールは自分を受け止めたザムウェルへ礼を言うとこちらへ向かって飛びかかってきた。


「アルス!」


 カールはRPを右手の手刀に集中しこちらへ突いてきた。


「カール!」


 レーヴァテインを突きの構えで繰り出しカールへ向かって飛び出した。

 俺のレーヴァテインの切先はカールの手刀を吹き飛ばす。

 そしてカールの右肩へと突き刺ささる。


「うぐぁ」


 カールは表情をゆがめ叫んだ。

 目の前にひざまずく。

 ザムウェルがカールの後ろから近づいてきた。

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