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第七十七話 氷の山の番人 ~ブーリの秘密~

 朝起きると宿屋のおばちゃんが色々な料理を用意してくれていた。

 パンにサラダ、シチューのようなもの。目玉焼きやソーセージもある。


「すごい! 豪華!」


 思わず叫んでしまった。


「なーに。全部、フラーグラムなんだけどね」


 宿屋のおばちゃんは笑いながら言った。


「え!? そうなんですか!」

「そうさ。色違いのフラーグラムを切ったり煮たり焼いたりさ」


 宿屋のおばちゃんは得意げだ。


「ここまでの料理見たこと無いよ!」


 ブーリも驚いている。


「噂に聞いたけど、アンタ達、霜の巨人を倒しに行くって言うじゃないかい」

「ええ。魔女を倒したと言う冒険者が仲間かもしれないんです」

「そりゃあ驚いたね。けど、この世界に来れるなんてアンタも相当な冒険者だろうから不思議は無いね」


 宿屋のおばちゃんによると魔女ヘルヘイムが居なくなった後、霜の巨人が暴れることがありこの世界の人々は恐怖しているらしい。

 この世界の人々のためにも、何よりノルを探すための手がかりとして霜の巨人の討伐を急ごう。


 ゴブラ村を出て北へ向かうと一面氷の張った場所に出てきた。


「ここは湖が凍っている場所だから気をつけて」


 ブーリは氷の上をゆっくりと歩きながら言った。

 一面氷なのはそういうわけか。

 そう言えば昨日ブーリは何を言おうとしたんだろう?


「ブーリ、昨日の事だけど何か言いたい事があったんじゃないか?」

「え? な、何もないよ」


 明らかにブーリはあせっている。

 ブーリと一体となるイメージをすれば思考を読むこともできるだろう。

 しかし、それはやはり良くない気がする。

 本人が話したくなるまで待つのがいいだろう。


「この湖をこえた先にある氷の山に霜の巨人は居るんだよ。氷の山の番人としてね」


 ブーリはやけに詳しい。


「その氷の山に居た魔女ヘルヘイムは以前来た冒険者が倒したんだよな?」

「ああ! そうさ! それで――」


 ブーリは得意げ話しはじめたが口ごもった。


「いずれにしろ霜の巨人は倒さないといけない」


 そうすればおのずと以前来た冒険者の件、ノルンの事もわかるだろう。

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