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第五十九話 次の世界を目指そう ~ブライスとザムウェルの件~

 フロアに入ると2人組の男が立っていた。

 黒髪に長髪、冷たい目を持つ男。

 巨軀に銀髪、恐ろしい目を持つ男。

 ブライスとザムウェル。

 カールの兄と父だ。


「久しぶりだね。カール」


 黒髪の男、カールの兄『ブライス』は話しかけてきた。


「ア、アニキ……」


 カールは驚いた表情でつぶやいた。


「一緒に居るのはパーティーの仲間かい?」

「ああ……」


 カールはぶっきらぼうに答えた。


「カール、お父さんとお兄さんなんだろ? 紹介してくれよ」


 俺がカールに声をかけるとカールは怒鳴るように言った。


「に、逃げろ! ここは俺が止める!」

「何言ってるんだよ。カール」


 俺がそう言うとフレイヤも近づいて来てカールに話しかけた。


「そうよ。カール。ご挨拶だけでも」

「いいから! 行け!」


 カールは怒鳴った。


「おいおいカール。兄貴を何だと思ってるんだよ」


 ブライスは笑いながら言った。


「お前は、またオレの仲間を実験に使う気だろ!」

「失礼だねぇ。実験なんて。

 お前のパーティーメンバーに相応しいか?

 試験してあげて、力を授けてあげるんだよ。

 俺達一族に相応しい者で無ければ仲間である資格は無いからね」


 そう言うとブライスはトランプのカードを投げつけてきた。

 全員の足元に一枚づつトランプが刺さった。

 トランプが大理石のような床に刺さるなんてこれもRPの力なのか?


 次の瞬間、全員の足元に魔法陣が現れた。

 そして光に包まれた。


「きゃあああああああああ!」


 フレイヤが叫んだ瞬間、その姿が消えた。


「うにゃあああああああああ!」


 ノルの姿も消えた。


「うわあああああああああ」


 アイラの姿も見えなくなった。


「何をやったんだ!」


 カールが叫ぶとブライスは笑いながら言った。


「試練だよ。カールお前もだ」

「うおおおおおおおおおおおお」


 カールは全力でRPを開放すると転移に耐えているようだ。


「へえ。強くなったねぇ」


 ブライスは、そう言うとトランプをもう一枚カールの足元へと投げつけた。

 魔法陣の光が一段と強くなる。


「うわあああああああああああ」


 カールの姿も消えてしまった。


「ん? あと1人残っているな」


 ブライスは俺の方へと近づいてきた。


「うおおおおおおおおおおお!」


 全力でRPを開放しレーヴァテインを抜いた。


「へえ。すごいね」


 ブライスは関心していた。

 俺の全RP2200万を開放した。


「たあああああ!」


 ブライスへ特攻しレーヴァテインを振りかざした。

 だが、次の瞬間、レーヴァテインは止められた。

 カールの父、ザムウェルが素手でレーヴァテインを止めたのだ。


「オヤジ。心配しなくても俺だけで大丈夫だよ」

「お前のRPは1800万。慎重に行動しろ」

「はーい」


 ブライスとザムウェルは朝食での会話をしているかのように余裕でやりとりしている。


「ふざけるな!」


 俺はザムウェルからレーヴァテインを引くと再び全力で振り降ろした。


「何もここで殺そうというわけじゃない。

 もっと強くなるんだ」


 ザムウェルの右拳が俺の腹に入った。

 く、苦しい……。

 俺はその場に崩れ落ちた。


 すぐに回復して次の攻撃だ。

 俺はRPを集中し態勢を整えた。


「うおおおおおおおおおおお!」


 再び特攻をしかけようとしたが、体が動かない。


「無駄だよ」


 俺の周りに4枚のトランプが刺さっている。

 そして魔法陣に囲まれていた。


「俺のRPは1800万。

 だが、君に負ける気はしないね。

 RPの使い方をわかってない、ただの馬鹿ヂカラだからね」

「くっ……」


 いくら力を込めても動くことが出来ない。


「それに、オヤジのRPは5000万はあるよ」


 ザムウェルのRPを探れない。

 俺より遥かに強い。


「お前は次の世界で力の使い方を学べ」


 ザムウェルは俺を見下ろしながら言った。


「オヤジ、こいつは飛ばさなくていいの?」

「ああ、次の層へ自力で行かせろ」

「そっか、つまんないなぁ」


 ブライスが指を鳴らすと俺の周囲のトランプと魔法陣が消えた。

 俺はゆっくりと立ち上がった。


「み、みんなをどこへ……」

「言ったじゃん。試練だって。まあ、ヘタしたら死ぬかもしれないけど」


 ブライスは笑いながら言った。


「ふ、ふざけるなよ。なんでこんなこと……。

 それにカールは弟なんだろ」

「そうそう。だから厳しくしつけてるの。

 この世界での弱さは死に繋がるからね」


 ブライスが答えると、ザムウェルが前に出てきて言った。


「ブライス、それぐらいにしておけ。

 行くぞ」

「行くって、俺はどうすればいいんだよ!」


 俺が叫ぶとザムウェルとブライスは消えてしまった。


 カール。

 ノル。

 アイラ。

 フレイヤ。


 みんなどこに……。


「お前は次の世界で力の使い方を学べ」


 ザムウェルの声が蘇った。

 進むしか無いんだ。

 絶対に許せない。

 とにかく前に進んで力をつけて、そしてみんなを探し出す。


 俺は最終フロアの出口を決意と共に外へと出た。

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