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第五十一話 次の層へ行こう ~現状の戦力の件~

 王妃様へと再び挨拶して100層を目指してディシデリーズの塔を登った。

 100層の先の階段を登ると出口が見えた。


「あの出口を出たら次の層『第五層 アールヴヘイムの層』だ」


 俺がそう言うとカールは嬉しそうに返事した。


「ああ! 次はどんな世界なんだろうな? 冒険って感じで楽しくなってきたよ」

「でも、だんだんと敵も強くなってきてるし、みんな久しぶりに会ったから状況を把握しておきたいな」


 俺は現状の戦力について話をした。

 

 RP一覧

 アルス  2200万

 カール  800万

 フレイヤ 295万

 ノル   270万

 アイラ 330万


 使用可能魔法一覧

 アルス 無属性

 光弾 RPをほぼそのままぶつける


 アイラ 炎属性

 拳のインパクトと同時に爆炎

 炎の柱

 

 フレイヤ 風属性

 肉体的回復呪文(ヒール)

 精神的回復呪文(キュア)

 真空波


 ノル 土属性

 岩石弾

 空間移動


 カール 全属性

 落雷(ライデン)を好んで使用する

 他全般使用可能


 改めて戦力を分析すると俺達はだいぶ強くなった。

 俺達が話しながら歩いていると、

 出口から向かってくる人影があった。

 魔法使いのローブを頭まですっぽりと被り顔は見えない。


「なあ、君。『アールヴヘイムの層』から来たのかい?」


 ローブを被った者は立ち止まって答えた。


「は、はい……」


 何かに怯えているようだ。


「良かったら『アールヴヘイムの層』のこと聞かせてくれないかな?」


 ローブを被った者はボソボソと話し始めた。


「アールヴヘイムは白い妖精の住む平和な世界でした」


 ローブを被った者は震えている。


「大丈夫よ。はい、お水、これ飲んで落ち着いて」


 フレイヤは水を渡してあげた。


「あ、ありがとう……」


 顔から被ったローブを後ろに下げて水を飲み始めた。

 ローブに隠れていた顔を見て驚いた。


「お、女の子? そ、それに……」


 少女は小さな声で答えた。


「は、はい、私はハーフエルフのヘル……」


 ヘルは、体の中心から対称に顔の半分が白、半分が黒だった。

 白い肌に金色の瞳、黒い肌に赤い瞳のオッドアイだ。


「驚きましたよね……。

 私はダークエルフとエルフの混血なんです」

「俺達、召喚者や亜人も居るし別に驚きはしないよ」


 ヘルは少し微笑んで話を続けた。


「私は『アールヴヘイムの層』から逃げて来たんです」

「どうして?」

「元々、優しいエルフの王様と王妃様の統治する平和な世界でした。

 それがある日、王妃様が行方不明となって王様がおかしくなってしまったんです。

 私のダークエルフの父とエルフの母もエルフの兵に殺されてしまいました……。

 残してきたおばあちゃんの事が心配で、やっぱり戻ろうかと……」


 ヘルは涙ぐむと黙ってしまった。


「ヘル。俺達が一緒に行くよ」


 みんな賛成してくれるだろう。

 そう思って即答した。


「ああ、いずれにしろ避けられないだろうしね」


 カールは言った。


「うん。私も賛成よ」

「賛成ニャ!」


 アイラはヘルの肩に手を置いて言った。


「ヘル殿。アタシがお守りします。お祖母様を助けに行きましょう」

「ありがとうございます……」


 ヘルは泣き出してしまった。

 俺達は少し休んでから次の層へと進むことにした。

 簡単なテントを張って焚き火を準備した。


 ヘルは、ノルが渡したお菓子を食べて泣き止んだ。

 ここまで大変な思いをして逃げて来たんだろう。


 平和な世界に一体何があったのだろう?

 次の世界でディシデリーズの塔も折り返し地点になる。

 この塔を抜ければ本当に現実に帰ることが出来るんだろうか?


「アルス、どうしたんだ?」


 カールが話しかけてきた。


「え?」

「いや、なんか1人で悩んでるみたいだったから」

「ああ、塔もようやく折返し地点だなって」

「そうだな。俺の親父と兄貴もそろそろ手がかりぐらい欲しいな」

「そっか、カールは親父と兄貴に追いつきたいんだもんな」


 カールは、干し肉を食べながらガッツポーズした。


「俺も現実世界に帰るための手がかりは欲しいな。

 このディシデリーズの塔の先に本当に……」

「ま、大丈夫だろ。やるしか無いんだし」


 カールは俺を元気づけるためか、笑顔で言った。


「そうだな。やるしか無い」


 いつの間にか女性陣は一緒にみんなで笑いながら話していた。

 フレイヤ、アイラ、ノルにヘル。

 みんな楽しそうだ。

 暫くして出発準備を整えた。


「さあ、みんな行こう。『アールヴヘイムの層』へ」

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