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第四十七話 王妃様に謁見しよう ~重税の真相の件~

 城の入り口へ来ると門番が守りを固めていた。

 門の左右に槍を持って警戒している。


「貴様ら何奴。許可証はあるのか?」


 左の門番が槍をつきつけながら話しかけてきた。


「槍をつきつけるとは無礼な!

 ワタシの名前は、アイラ・エリザベート。イギリス王家の正当な継承者よ!」


 アイラが突然大きな声で門番を威圧した。


「ぬっ! イ、イギリス? 王家? 継承者?」


 左の門番は一瞬たじろいで右の門番へ耳打ちした。


「どこかの王女様?

 見た目もデカくて迫力あるし一応王妃様に知らせよう。

 また、この前みたいに急な王妃様の来客の可能性もあるしな」

「誰がデカいって!」


 アイラが更に凄んだ。


「いえ! 少々お待ち下さい」


 左の門番は城の中へと入っていった。


「大丈夫なのかな? いきなり牢屋に入れられるとか無いよな?」


 俺は思わず呟いた。


「アルス殿。心配ご無用」


 アイラは無駄に自信あるようだった。


「そうだな。いざとなったら城ごと落とせばいーしな」


 カールは他人事のように軽く言った。


「おいおいカール物騒なこと言うなよ」


 暫くすると門番が大急ぎで戻ってきた。


「アイラ殿! 失礼致しました。

 王妃様の元へとご案内します」


 え? 会えるんだ。

 まさかの展開すぎる。


「王妃様ニャ! 王妃様ニャ!」


 アイラについてノルも門番の後へついて行った。


「行きましょ。アルス」


 出遅れた俺にフレイヤが声をかけてくれた。

 俺も門番の後へとついて城へと入った。



---



 門の中へ入るとディシデリーズの塔の階段が城から伸びているのがわかった。

 塔の階段の周囲に後から城を建てたのだろう。

 謁見の間へと来るとマリア・アントーニア王妃が玉座に座っていた。

 近衛兵が周囲を固めている。

 王は不在のようだ。


「よくぞ参った。アイラよ」


 王妃は意外にも高圧的な様子も無かった。


「お主達は外へ出ておれ」


 王妃は近衛兵へ命令した。


「王妃様、見も知らぬ者を前にあまりに危険です」

「今更危険がどうだと言うのじゃ? 扉の外へと出ておれ」


 反対する近衛兵に王妃は強引に指示した。

 近衛兵達はしぶしぶ扉の外へと出ていった。

 しかし、今更危険もいとわないとはどういうことだろうか?


「そなた達は、この世界に来たばかりのようだ。

 それにアイラは信用に値する」


 王妃は突然まじめな表情で話だした。


「わらわの街での評判はご存知よな?」

「はい、個人の贅沢のため重税と圧政を強いているとの専ら噂されています」


 アイラは率直に答えた。


「ちょ、ちょっとアイラ。

 いくらなんでも言いすぎじゃあ」


 俺が焦って否定すると王妃は笑いながら言った。


「わかっておる。

 わらわの噂はそんなものであろう」

「じゃあ、なんで……」


 王妃は真剣な表情を取り戻すと言った。


「この玉座の後ろは塔へと続いておるのじゃが……」


 王妃は暗い表情で語った。

 なんでもここ最近、塔へと住む『フェイ』という妖精が貴金属や薬品などを要求するようになったらしい。

 もし要求を断れば、このダークエルフの住む世界を滅ぼすと。

 

「王妃様は、それで税金を重くし贅沢品を購入していたと?」


 アイラが問いかけると王妃は答えた。


「そうじゃ。

 しかし、もう民衆も限界である。

 われらが戦おうにも相手はあまりに強すぎる」


「我らがそのフェイという妖精を討伐しましょう!」

 

 アイラは力強く言った。


「ちょ、ちょっとアイラ。そんな、かんた――」

「アルス殿! 信頼していますよ!」


 アイラの力強い言葉に俺の弱気な発言が止められてしまった。


「あ、ああ……」

「アルス。やっぱり、そう言うと思ったわ」


 フレイヤにまでそう言われてしまうとやるしか無い。


「討伐ニャ! 討伐ニャ!」

「よーし! 久しぶりに暴れようぜ」


 ノルは楽しそうだし、カールも完全に遊び半分で面白がっている。


「うん。頑張ろう……」


 まあ、いつものパターンだが、何とかなるだろう。

 最近敵も強くなってきてちょっと不安だけど……。


「礼を言うぞ!

 それにお主達は我が手練の兵を一瞬で蹴散らしたと聞く。

 特に少年は一度に4人を一瞬で蹴散らしたと聞く」

「は、はい。頑張ります」


 俺がぶっ飛ばしたのもバレていた。



---



 俺達は戦いの準備のため城を出た。

 民衆の生活を考えても一週間も時間が無いとのことだ。

 可能な限り早い塔の攻略を王妃と約束した。


 王妃によるとフェイという妖精は様々な魔法を使うらしい。

 RPはどれほどかわからないが、仮に小さくとも要注意であると。

 魔法はその効果の範囲を狭めることで攻撃力をあげたり、使い方によってはRPの高いものを惑わせ味方にすることも出来る。

 単純なRPの高低での戦いでは無い。


 俺達は魔法について基礎を学んだ後、RPのコントロールを習得した。

 しかし、魔法の繊細なコントロールや魔法そのものについては未だにわからないことが多い。


「一度、イズン師匠の元に帰って魔法について聞いてみないか?」


 俺は全員に提案した。

 ディシデリーズの塔も半分近くに差し掛かっている。


 第一層 ミズガルズの層

 第二層 アースガルズの層

 第三層 ヨトゥンヘイムの層

 第四層 スヴェルトアールヴヘイムの層

 第五層 アールヴヘイムの層

 第六層 ヴァナヘイムの層

 第七層 ムスッペルスヘイムの層

 第八層 ニヴルヘイムの層

 第九層 ヘルヘイムの層


 現在第四層まで来ている。

 全員一致でイズン師匠の元へと戻ることになった。


「いっくニャ!」


 ノルが魔法を唱えると青い扉が目の前に現れた。

 この青い扉を抜ければホームに帰ることが出来る。

 

「ノル。やるなあ」


 褒められたノルは喜んでいた。

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