第四十三話 フレイヤ、ノル、アイラと合流しよう ~再開したメンバーの実力の件~
イズン師匠のホームへと久しぶりに戻ってきた。
みんなでよく集まった広間が懐かしい。
「久しぶりだニャ!」
ノルが勢いよく向かってきて抱きついてきた。
「ちょ、ちょっとノル」
フレイヤもそっと肩へとうなだれかかって来た。
「心配したんだから……」
そっとフレイヤは、つぶやいた。
「アルス殿! なつかしいです!」
「う、うぐぅ」
お、俺も懐かしいよ。
このオッパイに顔面おしつけられて息が出来ない感じ。
「アルス! やっぱりモテモテだな」
カールが笑いながら背中を叩いてきた。
「はいはい、いちゃつくのは、そんな所にしておきなさいだわさ」
イズン師匠が手を叩きながら広間に入ってきた。
全員がRPアップを果たし正確なコントロールも習得した。
通常時RP
アルス 0
カール 5
フレイヤ 10
ノル 15
アイラ 30
全員が通常時はRPを抑えているため全開時の数値が不明だ。
「ノルちゃんは白いドアの能力を習得したわさ」
「はいニャ! はいニャ!」
ノルはうれしそうだ。
「今後、攻略先でノルちゃんが青いドアを設置したら、ここと行き来したらいいわさ」
明日の100層後の世界への旅へ向けて、俺達は久しぶりにみんなで食事して休んだ。
翌日、ロキさんとダイアナが見送りに来てくれた。
「アルスちゃん、カールちゃん、ギルドにも顔出してね」
ダイアナは相変わらずのセクシーな様子で近づいてきて言った。
「ノル、フレイヤ、アイラ、訓練の成果をアルスとカールに見せてやるだわさ」
3人とも元気よく返事した。
「ありがとう。頑張ってくれ。武器の事ならいつでも来てくれ」
ロキさんは笑顔で言った。
その右腰には白いロッドを携えている。
「ロキさん。ありがとうございます。それにシギュンさんも」
俺達が出発する時、ロキさんは、いつまでも笑顔で手を振っていた。
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黒い巨人の居た100層へ戻ると辺りは閑散としていた。
それはそうだ。
黒い巨人によって塔の中の魔物は一掃され、その巨人も居なくなったのだ。
100層の出口へ向かい階段を登ろうとした時、後ろから声をかけられた。
「お前達ここで何をやっている」
振り向くと10メートルほどの背丈の巨人が声をかけてきた。
「黒い巨人が居なくなったと思ったら人間ふぜいがチョロチョロするとはな」
「アナタこそ何者ですか?」
一応丁寧に聞いてみる。
「俺はこのフロアを守る『オーガ』」
そうか、キャジン達が来る前に居たフロアボスか。
RPは500万ほど。
たしかに普通の巨人よりはRPが巨大だがキャジン達ほどでは無い。
「ここは私達にまかせてちょうだい」
フレイヤがそう言うとノルとアイラと共に前に出た。
「任せるニャ!」
「やりましょう」
3人とも自信にあふれている。
何かあればすぐに救済に入ればいい。
「うん。3人共頼むよ」
俺が返事をするとオーガが叫んだ。
「何をゴチャゴチャやっている。
それに何だ?
前に出てきたガキと女が俺と戦うのか?」
オーガは高笑いしながら近づいてきた。
「いくわよ!」
フレイヤの掛け声と共に三人のRPが一気に上がった。
フレイヤ 280万
ノル 250万
アイラ 300万
恐ろしいほどにRPが上がっている。
思わず言葉が出てしまった。
「すごいよ! この短期間で」
ノルの姿が消えた。
フレイヤはアイラに強化魔法をかけたようだった。
ほぼ同時に飛び出したアイラは右の拳に炎をまとい、オーガへと一撃入れた。
爆音と閃光と共にオーガは黒焦げの状態となった。
次の瞬間、オーガの後方から現れたノルのナイフが首を飛ばす。
一瞬の連携攻撃。
オーガのRPに合わせて瞬時に状況判断し個々のRPを上回る相手を倒せる手段を講じて実行した。
「すっげえな。俺達そのうち追いつかれそうだな」
カールが驚いた表情で言った。
「3人共すごいよ! RPもそうだけど連携もすごかった」
「やったニャ! ほめられたニャ!」
ノルは跳ね上がって喜んだ。
フレイヤとアイラも自信ありげに微笑んでいる。
俺達は次の層『スヴェルトアールヴヘイムの層』へ繋がる階段を改めて登った。
「あそこを出れば、いよいよ次の世界だ」
「おい! お前ら、甘いんだよ!」
後方から追いついて来た首の繋がったオーガが立っていた。
「この黒いナイフが俺に命を与えたようだ。しかも、以前より力を感じる」
オーガの手には魔獣マウスのナイフが握られている。
オーガのRPは800万。
さっきの戦いでフレイヤ、ノル、アイラのRPは20万以下にまで減ったはずだ。
カールでも相手にするのは厳しいかもしれない。
「ここは俺にまかせろ!」
久しぶりの全開。
RP全開2000万。
レーヴァテインを引き抜くとオーガを叩き切った。
「もう、アルスったら、私達より遥かに強くなってるじゃない」
フレイヤは口を尖らせながら言った。
「アルス殿、やはり尊敬すべき御仁でした」
アイラは敬意を表してる。
「アルスすごいニャ! すごいニャ!」
ノルは喜び飛び跳ねている。
「結局、アルスが美味しいところ持ってくんだよな。行こうぜ。次の層に」
カールは口笛を吹きながら次の世界への階段を登った。
「おい、待てよ! カール」
俺もカールを追いかけた。
次の世界では何が待っているのか?
現実世界へと戻る方法は何か見つかるのか?




