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第三十三話 アースガルズの層を攻略しよう ~カールのRPの件~

 カールと俺が先頭。

 佐藤中将に大野、7名の小隊がバックアップとして俺達についてきた。

 アースガルズの層から次の層へと続く塔の攻略を目指す。


「なあ、アルス、100層までは俺1人でやらせてくれ。少しでもお前に追いつきたいんだ」


 10層フロアボスの手前でカールが話かけてきた。

 カールの現在のRPは150万。

 短期間で1.5倍になっている。

 俺は1500万、伸び率はカールが上だ。


「わかった。けど、危なそうだったらすぐに助けに入るからな」

「オーケー。そうならないように俺の華麗な戦い方を見せてやるよ」


 カールは親指を立ててカッコつけたポーズをしながら言った。


「お話の所悪いけど僕たちの存在も忘れないでね」


 佐藤中将が後ろから話しかけてきた。


「ヒッヒッヒ。データ取らせてもらいますよ」


 大野はブツブツとつぶやいている。

 後方から7名の迷彩服姿の小隊もついて来ている。

 今回の自衛軍の役割は俺達の寝食のバックアップだ。

 今まではイズン師匠の青いドアの能力でフロアボス攻略ごとに街に戻れたが、今回はキャンプをしながら進むことになる。

 10層まで1日かけて登ったら1日休んでフロアボス討伐を100層まで繰り返す。

 最短で10日。

 途中、疲労具合によっては10日以上かける予定だ。


 今回、自衛軍は俺達のバックアップ以外に目的があった。

 俺やカール、フロアボスの様々なデータ測定だ。

 自衛軍の兵器の有効性や今後の兵器開発のために役立てるらしい。

 戦争では無く攻略のための兵器利用。

 協力してもバチは当たらないだろう。


 10層に到着すると最初のフロアボスが居た。

 亀の甲羅に六本足。

 ライオンのような顔がついている。


「ヒッヒッヒ。あれは『タラスク』です。

 先発隊が既に攻略済みです。

 報告によると対戦車地雷35KG、1500万ジュール。

 RPにすると1800は必要です」


 大野は得意そうに言った。


「ふーん。なんだか硬そうなヤツだね。ま、関係無いけど」


 カールはそう呟くとタラスクへ突っ込んだ。

 タラスクの動きが一瞬止まる。

 カールは、いつの間にかタラスクの後方に立っていた。

 こちらからは100mほど離れている。


「終わったよ」


 カールは笑顔でこちらに手をふっている。

 次の瞬間、タラスクは真っ二つに避けた。

 おそらく自衛軍の人達には何が起きたかわからなかったんじゃないだろうか?

 カールはすれ違いざまにRPを込めた左手でタラスクを両断した。


「ヒッヒッヒ! すごいですねー! 秒間10億コマ撮影可能なカメラでやっと何をしてるかわかりましたよ。時速1340キロメートルで走り抜けるなんて、とんでもないですね」


 大野は興奮しきっている。


「なあ、早く早く! 行こうぜ!」


 カールはどんどん先に進んでいく。


「カール君! 今日は20層手前でキャンプだよ!」


 佐藤中将は焦って声をかけた。


「アルス! 来いよ! 20層まで競争だ!」


 カールは大人達の言うことも聞かずにはしゃいでいる。


「おーい! カール! 待てよ!」


 俺もカールを追いかけた。



---



 結局、俺とカールは同時に20層についた。

 遅れて8時間ほどして自衛軍の人達が追いついてきた。

 全員、ヘトヘトになって、俺達は佐藤中将に怒られてしまった。

 明日からは勝手に先に行かないようにしよう。 


 20層入ってすぐの場所にキャンプを張って明日に備えている。

 自衛軍の人が作ってくれたカレーは美味しかった。

 やっぱりキャンプと言えばカレーなのかな。

 俺とカールは一人用のテントが用意され寝るためにエアーベッドも用意されていた。

 なかなか快適な攻略になりそうだ。



---



 順当に10日で100層まで攻略出来た。

 ここまでカールは単独で戦ってきた。

 結果、カールのRPは劇的にアップした。


 カール RP 300万

 アルス RP1500万


 アースガルズの層のフロアボスは亀のような防御力の高い魔物がほとんどだった。

 しかし、カールの手刀で両断出来無い魔物は居なかった。

 昨晩ゆっくり休み、いよいよ今から100層のフロアボスの討伐だ。


「カール、今回は俺も戦うからな」


 カールに念押しした。


「ああ、もちろん。しかし、俺の手刀で終わりかもな」


 まあ、それはそれでいい。

 俺は戦闘マニアでは無いので楽に攻略出来るならそれがいい。

 俺とカールを先頭にフロア中央へ進むと青く光を放つ物体があった。


「あれがフロアボスなのかな?」


 カールが不思議そうに言った。

 フロア中央には青い光を放つ巨大なダイヤモンドが浮いている。

 その大きさは高さ10メートルはありそうだ。


「まずはオレな!」


 カールはそう言うとまっさに突っ込んで行った。

 手刀を放つ。

 強烈な衝突音があたりに響く。


「こいつ、やるよ」


 カールは驚いた顔をして言った。

 空中に浮いた巨大なダイヤモンドは、先程と変わらず静かに浮いている。


「ヒッヒッヒ。映像解析来ました。

 すごいですね。

 カール君の攻撃はナパーム弾ほどの威力がありましたよ。

 しかし、フロアボスは手刀の触れる小さな面積のみ

 しかも衝突の瞬間だけバリアを張っています」


 大野はうれしそうに言った。

 俺にも見えた。

 カールの手刀がダイアモンドに触れる瞬間、小さなバリアが現れ、すぐに消えた。

 こいつのRPは200万。

 防御に全ての力を使っているようだ。


「俺が行く!」


 俺はレーヴァテインを抜くと100万ほどのRPをこめた。

 そして、200万ほどのRPを全身の強化に使い今までに出したことの無いスピードで突っ込んだ。

 盾が現れる前に攻撃を入れればそれで終わりだ。

 瞬間的に間をつめるとレーヴァテインを叩き込んだ。

 強烈な衝突音があたりに響く。

 小さな盾により防がれてしまった。

 俺の最高速よりも早い速度。

 というより、俺の攻撃ポイントを予見しているようだった。

 ダイヤモンドは静かに浮いている。

 ダイヤモンドが青く光ると頭に声が響いてきた。


「我が名は『アダマス』。不可侵の神。抗うものよ立ち去れ」


 次の瞬間。

 アダマスが青く光った。

 俺の肩を鉛筆ほどの光の束が貫いたかと思うと激痛が走った。


「ぐわっ!」


 レーザーによる攻撃か?

 光の速さによる攻撃は一瞬でまったく避けることが出来なかった。

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